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雪組公演『fff ―フォルティッシッシモ―』への期待

宝塚歌劇についての雑記

宝塚歌劇団は2021年元旦から宝塚大劇場で『fff ―フォルティッシッシモ―』『シルクロード~盗賊と宝石~』の公演が始まる雪組さん。

本来なら今年すでに行われているはずの公演でしたが、年明けのお正月公演にスケジュールが変更されました。

2021年の宝塚歌劇の幕開きを飾ることになりましたが、皆さんご存じの通り、これまで雪組を引っ張ってきたトップコンビ望海風斗さんと真彩希帆さんはこの公演を最後に退団されることが決まっています。

大切な雪の組子である彩凪翔さん、笙乃茅桜さん、煌羽レオさん、真地佑果さん、ゆめ真音さん、朝澄希さんがトップコンビとともに退団されることも発表されています。

今まで雪組を力強く支えてくれたメンバーばかりですので、ことさら寂しい気持ちになりますね。

早く公演の内容を知りたいし、皆さんのご活躍を見たいけれど、始まってしまえばご卒業の日が刻一刻と近づいていくわけで複雑な心境ではあります。

しかし、覚悟を決めてしっかりと退団者の皆さんの勇姿を目に心に焼き付けたいと思います。

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『fff ―フォルティッシッシモ―』~歓喜に歌え!~

お芝居『fff ―フォルティッシッシモ―』は雪組では『星逢一夜』以来の登板となる上田久美子先生の作・演出です。

今年2020年は偉大な音楽家ベートーヴェンの生誕250年に当たる年。

外部の舞台でも稲垣吾郎さんが『No.9―不滅の旋律―』でベートーヴェンを演じていますし、ベートーヴェンを特集したテレビの音楽番組も数多く放送されています。

日本では年末は「第九」(交響曲第9番「合唱付き」)がおなじみですが、ベートーヴェンはこの「第九」を作曲した当時はほとんど耳が聞こえなくなっていたそうですね。

難聴に苦しみながらも後世に残る素晴らしい音楽を生み出したベートーヴェンを望海さんが退団公演で演じられると知って、優れた歌唱力を武器に素晴らしいトップさんになられた望海さんに当てて上田先生がいい脚本を書いてくださるに違いないと思いました。

上田久美子先生といえば、宙組の元トップスター朝夏まなとさんの退団公演『神々の土地』が印象深いです。

長身でスタイルのいい朝夏さんのドミトリーは軍服姿がとても素敵でカッコいい役柄でしたし、お芝居はロマノフ王朝の終焉を描いた見応えのあるものでした。

今回の『fff ―フォルティッシッシモ―』で望海さんが演じるルートビィヒ・ヴァン・ベートーヴェンを上田先生はどのような人物としてイメージされているのでしょうか。

先日、朝日新聞デジタルに望海さんのインタビューが掲載されていましたが、その中で望海さんは『fff ―フォルティッシッシモ―』が、“喜劇”だと表現されていました。

喜劇といってもいわゆるコメディという意味ではなく、「喜ぶ劇」とお話しされていて、私は喜びに満ちた幸せなストーリーだと解釈しました。

あまりにも有名な音楽家であるベートーヴェンですが、上田先生流に想像力を駆使してすごい脚本に仕上げられているようです。

2番手の彩風咲奈さん演じるナポレオンをはじめ、役名には歴史上の著名な人物がズラリと並んでいる印象ですが、主人公との絡みが気になります。

彩凪翔さんが2013年『春雷』で主演した時と同じくゲーテ役を演じられるのも興味深いですね。

そして一番気になるのはトップ娘役の真彩希帆さんのお役、「謎の女」!

最初、配役を知った時は退団公演なのに謎の女とは…と頭の中に?マークが浮かびました。

ですが、このインタビューを読んで「謎の女」とベートーヴェンの関係性においては、きっと上田先生が観客を納得させる筋書きにしてくださっていると信じることにしました。

「謎の女」は、ベートーヴェンに音楽のインスピレーションを与えるような存在なのでしょうか?

いずれにしても二人の間には愛があってほしいです。

インタビューを読んでも私の貧しい想像力では全くストーリーが読めませんが、望海さんがお話しされていたように、音楽への温かい愛情が根底に流れている、観る人の心に残るお芝居が期待できそうです。

劇中の音楽も楽しみですね。

ベートーヴェンの数々の名曲のうち、どの曲がどのようなアレンジで使われるのかという期待もあります。

望海さんと真彩さんの歌で聴きたいのはもちろんのこと、キャストボイスにもあったように雪組生のコーラスにも注目しています。

最後に

12月も半ばを過ぎ、雪組公演初日の幕が上がるまであとわずか。

宝塚歌劇で望海さんと真彩さんの素晴らしい歌声が聴けるのもこの公演が最後。

そう思うと寂しくて仕方がありません。

ですが、やはりそれを上回る期待があることも確かです。

今はすべての生徒さんが元気に公演に臨めるように願うばかりです。