今日の宝塚は朝から雨。何だか久しぶりにしっとりとした日曜日になっていますが、みなさんはいかがお過ごしでしょうか?
宝塚歌劇団雪組トップコンビ・望海風斗さんと真彩希帆さんの退団公演中、望海さんはもちろん、真彩さんに心動かされることが増えています。みなさんもそんなことある?
今日は、お歌だけじゃない真彩希帆さんの魅力について語らせてください。
大劇場の千秋楽にて
たとえば、宝塚大劇場の千秋楽、カーテンコールで退団者8人がひと言ずつお話しされたときの、真彩さんの最後のフレーズ「生きててよかった」。
きれいな声の、素直なことば。とっても幸せな気持ちになりました。
これまでのように外でファンのみなさまのお見送りができない代わりに、大劇場ロビーで雪組生全員に見送られた直後の袴姿のご挨拶映像では、涙目でした。
千秋楽当日、夜10時からの望海さんの生放送番組では、終盤に真彩さんがサプライズで登場。「私、お隣に居られるだけで幸せです」って泣いちゃう真彩さん。これにはやられた方も多かったのではないでしょうか。
その真彩さんを笑顔で見守る望海さん。
ああ、このお2人のコンビを観られて幸せです。と、深夜に嬉しさと寂しさと、大劇場をご卒業されてしまった“祭りのあと”感と、いろいろ湧いてきて寝付けない夜でした。
サヨナラ番組では
その後、スカイステージで放送された「真彩希帆サヨナラ特別番組 あなたが笑顔でいられるように」で、真彩さんは包み隠さず今の気持ちをお話しされていました。
大劇場のサヨナラショーを振り返る中で「望海さん望海さん!って、わーっと行けるかと思いきや、案外行けないところもあったりして、同期や組のみなさんに助けていただいたり、いつも望海さんが大きく両手を広げて下さっているから、安心してそこに飛び込めるんだなということを感じた」と話されていました。
真彩さんといえば『SUPER VOYAGER!』中詰めの「アーイ!」や、『凱旋門』関連番組でパリに望海さん、彩風咲奈さんと3人で旅をされた時に、カルヴァドスを一気飲みされたのが印象的で、男前で元気な方だと思っていたので意外でした。
退団のご挨拶については、「自分の口から何が出てくるのか正直わからなかったので、自分は何を言うんだろうなぁと思いながら、階段の上で、そういえば小林一三先生の(銅像の)前で、私誓ったと思い出しながらお話しして」ということで、事前に準備した内容を話されるパターンではなく、ライブ感あふれるご挨拶だったようです。
星組時代によくカゲコーラスを一緒にされていたという小桜ほのかさん、天彩峰里さんと中島みゆきさんの「糸」を歌われるコーナーでは、「私、譜面が全く読めないというか、ピアノが弾けない人間」という発言も意外でした。
音は耳で取られるのでしょうね。
大劇場お披露目公演『ひかりふる路』で体調を崩されたことや、その後の決意、大劇場3作目の大ヒット作『ファントム』をどんな思いで毎日務めておられたか、その後の東急シアターオーブ公演『20世紀号に乗って』のリリーの役に出会い、初心を取り戻し、次なる表現のステージに踏み出されたことなども話されています。
真彩さんのお話は、自由。
自分の中にあふれる言葉を、ためらうことなく話されます。
その率直な言葉の中に、ご自分を冷静に分析する客観性も含まれていて、おもしろいのです。
ストイックに「型」を求める宝塚歌劇において、こういうトップ娘役さんは得難く、おもしろい存在なのではないでしょうか。
「身体に鞭打って仕事するタイプ」を自認する真彩さんが、退団前に、自由と軽やかさを体現しておられるところに打たれます。
その秘密は、昨年の自粛期間中の、望海さんからのお話にあったようです。
人として、また舞台人としての在り方に開眼された話は、心に刺さります。
今、さまざまな困難に直面している人を励ますお話だと思います。
ぜひ番組でお聞きください。
私たちはまだ「だいきほ」コンビの真価を知らないのかも知れない、と思わされるお話でした。
今の真彩さんの“最高の笑顔”
望海さんは大劇場の退団ご挨拶で「いつも隣で、全開の笑顔で、一緒に走り続けてくれた、真彩」とおっしゃっていました。
真彩さんといえば、そう、笑顔でした。
極めつけは、4月4日発売の、望海さんと真彩さんのデュエットCD「Many Thanks」メイキング番組で、「希望の歌~交響曲第九番~」を歌っていらっしゃるときの笑顔です。
真彩さん、本当に楽しそう!画面から笑顔が飛び出してきます。
幾多の試練を乗り越えて、退団前にこんな笑顔があふれてくるトップ娘役さん、ただただ素敵です。
長い長い緊急事態の中でも、こんな笑顔を届けて下さるとは。
『fff』も『シルクロード』でも難役をこなされていますが、さすが、手加減なしの実力派コンビの集大成ですね。
退団の日まで、望海さんの隣で輝き続けられる真彩さんの姿を見届けたいと思います。
どうぞ雪組のみなさまが、無事に大千秋楽を迎えられますように。
ご卒業は、4月11日東京公演千秋楽です。