コロナ禍の昨今、緊急事態宣言などで舞台公演が中止になったり、無観客での公演が要請される中で宝塚歌劇もライブ配信に力を入れています。
もちろん生で観劇する時の迫力には敵いませんが、無観客での公演もあり、日本国内のどこからでも楽しめるライブ配信は救いですね。
そこで配信の楽しみ方や、これからどうやって発展していくのか探ってみたいと思います。
最近では本公演だけでなくディナーショーも配信されていますし、今までは実際に足を運ばないと体験出来ないものも気軽にどこでも見られるようになりました。
20年程前に初めてライブ中継が行われたのは真琴つばささんのさよなら公演の千秋楽だと記憶しています。
この公演は東京宝塚劇場のこけら落としで、慣例とは違い、東京からスタートして、大千秋楽は宝塚大劇場で迎えるというものでした。そのためもあってか、大千秋楽の模様を東京宝塚劇場にてスクリーンに映し、ライブ中継が行われました。
今となっては各地の映画館で中継が行われていますが、当時は劇場だけとは言えども遠く離れた場所での公演を見るのはとても新鮮に感じました。
そして、現在では日本のどこにいても宝塚の世界が楽しめるということに感動します。
宝塚歌劇のライブ配信はRakuten TVやU-NEXTで見ることが出来ます。
基本的に日時が決まっていて劇場で上演されたものを放送する形です。例外として和希そらさん主演の宙組バウホール公演「夢千鳥」がディレイ配信という、言わば録画配信として放送されましたが、原則は上演と同時刻配信となっています。
見るためには上記サイトで初めての場合は会員手続をとり、その後にライブ配信の購入手続きをして、配信の時間になったらテレビやパソコン、スマートフォン、ゲーム機で視聴します。
視聴料はだいたい3000円~3500円ですがポイントが溜まったり、特典が付くことも。
一番簡単でお手軽なのはパソコンやスマートフォンで見る方法ですが、大きな画面で見たいのでしたらテレビ画面での視聴がおすすめです。
この場合、テレビをパソコン、スマートフォンと接続して見る方法や、テレビをインターネットに接続して見る方法があり、別の機器が必要だったり、少し手間はかかりますがやはり迫力が格段に違います。
そして没頭するために、意外と忘れがちなのはインターホン対策。
テレワーク時のWeb会議などでも問題になりますが、来訪や宅配便などに邪魔されることがライブ配信視聴でも懸念されます。
そこで、あらかじめ「会議中につきインターホンは押さないでください」など、紙に書いたり印刷して玄関に貼っておくのが良いかも知れません。
「会議中」ではないですが、それほど大事な要件があるのだな、と思わせるのがコツです。
もちろん自ら注文して配送を頼んでおいた宅配物については日時をずらし、お中元や贈り物のシーズンなどでの予期せぬ配送のお知らせにはこのように対処するのが良いと思います。
誰に気兼ねなく、自由なスタイルで視聴出来、劇場とは違って飲食も可能です。
特におすすめなのは部屋を暗くして、スマートフォンの電源を切り、作品の世界に浸ることです。
何を食べても飲んでもOKではありますが、ここは映画館のように軽食が好ましいです。
飲み物はアルコールもいけますが、くれぐれも眠くならないように……。
ライブ配信ですので休憩も同じく30分程あります。
座ってばかりですとエコノミー症候群も心配ですし、リラックスしすぎて眠気を誘わないように少し動いたり、この間にメールやLINEの連絡を済ませるのも。
こうやって勝手気ままに楽しめると、いつも見ている組以外も見てみたくなったり、気になるスターが出来たり、楽しみの幅がひろがります。
ただ、やはり「ここでこの人を見たい」という視点にはならなかったりするのが、もどかしくもあります。
舞台上で同時に起こっているとどうしても主演などにズームアップするので追いかけたいところは見られないこともあります。
また、通常の上演に加えて配信がある場合だと上乗せで歌劇団の利益にもなりますが、無観客での配信だと黒字だと言い難いので、先行きが心配になります。
舞台は生での上演というのが基本なので、飽くまでもライブ配信は補助ではありますが、体調が悪くても無理して劇場に足を運ばなくて良かったり、これからの生活様式には合っています。
その上で、観客人口の拡大になったり、楽しみ方の選択肢が増えたら宝塚鑑賞の将来がよりいっそう良いものになると思います。
まずは物は試しでライブ配信に挑戦してみてはいかがでしょうか。