宝塚歌劇団は、これまでに数多くの名作を世に送り出してきました。
あなたはどの作品が好きですか?
あのタカラジェンヌさんがいたから宝塚にはまった。
この作品に出会ったからファンになった。
ヅカファンなら、そんなエピソードの1つや2つあるはず。
今回は、私の心に残る名作を4つ厳選して紹介しましょう。
星組公演 『The Lost Glory ―美しき幻影―』
私が宝塚の沼にはまるきっかけとなった作品です。
芝居とショーの2本立て。
この作品で柚希礼音さんの存在を知り、宝塚の世界が一気に開けましたね。
シェイクスピアの『オセロー』から着想を得て書かれた作品。
第一次世界大戦後の好景気に沸くニューヨークが舞台です。
冒頭のシーンにて、柚希さんは暗がりからスポットライトを浴びて登場。
ミュージカルを観たことがなかった私は、いい意味で衝撃を受けました。
専科の轟悠さんが特別出演し、主演しています。
オットー・ゴールドスタインが本物の男性にしか見えず、宝塚のすごさを実感。
柚希さんは彼の部下という設定で、なかなかダークな役どころでした。
ヒロインを演じる夢咲ねねさん、本当に美しかったです。
2014年当時の星組では、紅ゆずるさんと真風涼帆さんが同列2番手のような立場にありました。
そしてまだ若手だった礼真琴さんも、すでに存在感あり。
ショーの『パッショネイト宝塚』は、ラテンの情熱あふれるダンス満載でした。
星組公演 『こうもり』
北翔海莉さん・妃海風さんの「みちふう」時代の作品。
2016年の公演です。
ヨハン・シュトラウス2世のオペレッタを宝塚風に変えています。
専科からは、汝鳥伶さんが特別出演。
オペレッタだけに歌が多く、出演者はいつにもましてお稽古が大変だったのでは?
作品の魅力について触れましょう。
アドリブの女王だった北翔さんのコメディセンスが随所に生かされています。
特に冒頭の酔っぱらいのシーンは最高でしたね。
紅ゆずるさん演じるアイゼンシュタイン侯爵とのかけあいは、下手な漫才をみるより面白かった。
この時の彼女は正2番手でした(真風さんは宙組へ組替え済み)。
礼真琴さんが3番手に昇格し、だいぶ出番多め。
アイゼンシュタインの従者役で、先輩たちの薫陶を受けてコメディセンスをめきめきと上げていました。
みちふうコンビは任期が短く、わずか3作で退団します。
期間にしておよそ1年半。
北翔さんがトップに就任した学年を考えると納得ですね。
お二人は仲良く添い遂げました。
星組はトップコンビがそろって卒業するのが多い印象があります。
花組公演 『ポーの一族』
2018年、お正月公演として幕開けした作品。
次に紹介する『ファントム』と並び、甲乙つけがたい名作です。
明日海さんがいない宝塚では再演不可能でしょう。
原作は萩尾望都氏の同名漫画。
演出を担当した小池修一郎氏が、30年以上にわたり舞台化したいと熱望していました。
この時の花組には最強のメンバーがそろっていました。
現トップスターの柚香光さん演じる、ちょっと強気なアラン・トワイライト。
仙名彩世さん扮する、妖しくも美しいシーラ・ポーツネル。
華優希さんの可憐なメリーベル。
瀬戸かずやさんが作り上げた完ぺきなフランク・ポーツネル男爵。
あらゆる役が漫画から抜け出してきたかのごとき完成度。
やはり宝塚歌劇団はすごい!
ちなみに、あまりにも好きすぎて2021年の東京国際フォーラム版は2回観劇しました。
明日海さんの同期である夢咲ねねさんと純矢ちとせさんも出演。
89期生のOGがそろいました。
雪組公演 『ファントム』
2004年に宙組で初演。4回再演されています。
元花組トップスター・蘭寿とむさんのお披露目公演でした。。
今回とり上げるのは、2018年の雪組バージョンです。
タイトルロールには望海風斗さん、ヒロインのクリスティーヌには真彩希帆さん。
宝塚でも指折りの歌うまコンビがぴったりはまりました。
彩凪翔さんと朝美絢さんが役替わりに挑戦。
2パターンのアラン・ショレとシャンドン伯爵を楽しめます。
当時は2番手だった彩風咲奈さんがキャリエール役で、ファントムの父親にしてはちょっと若いな……と思わなくもないですが。
幕開きのシーンで使われている映像技術がリアル。
宝塚も日々進化しています。
オンラインショップで一時的にブルーレイが品切れになるほどの人気作でした。
何度も繰り返し観たので、大体の場面は覚えています。
またいつか、望海さんと真彩さんの組み合わせで再演してくれないかとひそかに祈るばかり。
まとめ
今回は、私が好きな宝塚の4作品を紹介しました。
すべて挙げたらキリがなく、迷いに迷って絞り込んだものです。
あなたのお気に入りの作品があったでしょうか?
宝塚歌劇団、それは見果てぬ夢をみせてくれる場所。
時代によって作品も変わります。
これからの宝塚がどんな舞台を作り出すのか、楽しみですね。
それではヅカファンの皆さま、ごきげんよう!