意外に思われるかもしれませんが、宝塚歌劇団にも管理職が置かれています。
それが組長と副組長と呼ばれるタカラジェンヌです。
各組の上級生が管理職的な役割を担う側面があるものの、正式には劇団から就任を打診されます。
組長に任命されるのは、その組の最上級生。
副組長はそれに匹敵する舞台歴を重ねてきたベテラン。
組長の右腕を務めます。
経験豊かな上級生が多いですね。
いずれにしても、人格が優れており、よほど面倒見が良い人物でなければなりません。
なおかつ、細かな心配りができることが求められます。
この記事では、2021年時点の組長・副組長について解説しましょう。
花組
組長は高翔みず希さん、副組長は美風舞良さんです。
それぞれ76期生・82期生となかなかのベテランコンビ。
高翔さんの同期は、宙組の組長である寿つかささんや樹里咲穂さんなど。
82期生の美風さんは、蘭寿とむさん・紺野まひるさんなどが同期です。
高翔さんは2022年2月7日付けで専科へ異動。
それに伴い、美風さんが組長に昇格、渡琉ひびきさんが新たに副組長の役職に就きます。
宙組から美風さんが組替えしてきた背景には、高翔さんの人事が絡んでいたと考えるのが妥当。
美風さんは配属時には花組生。
そして宙組の発足時のメンバーでもありました。
組替え後にいきなり組長に就任するのは異例なので、ワンクッション置いたと考えるのが自然でしょう。
月組
組長は光月るうさん、副組長は夏月都さんです。
88期生の管理職コンビ。同期には紅ゆずるさん、朝夏まなとさん、鳳翔大さんなどがいます。
もし皆さんがいまだ在籍していたら、組長レベルの上級生なのですね。
何だか感慨深いです。
光月さんは、お茶会がおもしろいと評判。
その場でしか見られない“顔”があるのだと思います
夏月さんは、かわいらしくも貫禄のある娘役。
さすがベテランだなと思わせる存在感がありますね。
雪組
組長は奏乃はるとさん、副組長は千風カレンさんです。
奏乃さんは85期生で、柚希礼音さんの同期。
千風さんは瀬戸かずやさんと同じ90期生。
現時点で副組長に就任しているということは、まだ退団の予定はないと思われます。
奏乃さんからは、組長らしい風格がにじみ出ていますね。
おじさん役が似合う男役です。
千風さんは存在感あるタカラジェンヌ。
お名前にカタカナを取り入れているのが斬新。
星組
組長は美稀千種さん、副組長は白妙なつさんです。
79期生×90期生と、だいぶ学年差がある管理職コンビ。
管理職に相当する上級生が少ないのが見て取れますね。
美稀さんの同期生には、水夏希さんや大鳥れいさんがいます。
威厳のある役がお似合いで、星組の象徴のごとき存在。
白妙さんも上級生として重みがありますね。
芸名がキレイなので印象に残ります。
宙組
組長は寿つかささん、副組長は松風輝さんです。
それぞれ76期生、92期生。
やはり学年が離れており、上級生の層が薄いと実感。
松風さんは、宙組の現トップスターである真風涼帆さんの同期。
寿さんが『神々の土地』で演じたマリア皇太后は、さすがの貫禄。
強烈に脳裏に焼き付いています。
宙組発足時から在籍しており、組の歴史を知る生き字引。
雪組時代は名ダンサーとして知られていました。
ひげが似合う男役の松風さんは、宙組を支える柱のような存在。
今後の活躍が楽しみです。
まとめ
今回は、宝塚歌劇団を支える管理職について語りました。
組長・副組長は組になくてはならない存在。
トップスターが正面で組を引っ張り、組長・副組長は裏でサポートするイメージです。
メンターとしてかつらや小道具のアドバイス、演技指導、そしてプライベートの悩み相談にいたるまでカバー。
特に組長は劇団の架け橋となり、ときには演出家や振付師とのやりとりもこなすそうです。
自分の事だけでも大変なのに、組子のトータルケアをも担当するとは、マルチなスキルをお持ちなのですね。
本当に頭が下がる思いです。
管理職の大変さがわかったところで、今回は筆をおきましょう。
ヅカファンの皆さま、ごきげんよう!