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宝塚と「HiGH&LOW」違和感なく美しく融合

宝塚歌劇についての雑記

宝塚歌劇団宙組『HiGH&LOW -THE PREQUEL-』『Capricciosa(カプリチョーザ)!!』は
宝塚大劇場では、2022年8月27日〜9月26日
東京宝塚劇場では、2022年10月15日〜11月20日まで上演です。

上演前からファンの中ではハイロー+タカラヅカでズカローと呼ばれることもありましたが、ハイローも楽しめ、宝塚も楽しめて二倍おトクな舞台でした!
ハイローの迫力と男役さん大盤振る舞いに思わず拳をぎゅっとしてしまうドキドキの作品でした。

そして宙組イケメンばっかりで最高ですね!

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宝塚とハイロー違和感なく融合

真風涼帆さんのコブラと潤花さんのカナちゃんでのラブストーリーが、とても宝塚らしく愛が中心に描かれています。

そこに芹香斗亜さんのROCKYと桜木みなとさんのスモーキーがハイローの世界観を見事に再現されて、宝塚とハイローの世界観が違和感なく融合されている作品でした。

真風涼帆さんのコブラは王道イケメン王子様

真風涼帆さんのコブラは不良チームのトップで仲間の人望もあり潤花さん演じるヒロイン カナにとにかく優しい素敵男子です。

追手から二人で物陰に隠れたり、デートしたり、浴衣で花火行ったりと、こんな真風涼帆さん見たい!が詰め込まれた目がハートになるシーンの連続です。

原作の岩田剛典さんも迫力があって素敵ですが、真風コブラも恋愛物語のヒーローそのものでうっとりです。

芹香斗亜さんの貫禄と怖さ

芹香斗亜さんは女性子供を守るためにクラブを経営するWhite Rascalsというチームのリーダー役です。とにかくガラが悪くて鋭くて、カッコよくて、ハイローのギラギラした部分を迫力いっぱいに表現されています。

闇と透明感を同時に表現する桜木スモーキー

桜木みなとさんは無名街というスラム街の自警団のリーダーです。

社会に見捨てられた人が流れ着く場所なので、闇を背負って暗い目をされていますが、同時に純粋な少年の様な透明感を感じるのです。暗闇と透明感という相反する部分を同時に表現する桜木みなとさんの凄さを実感しました。

野口幸作先生の臨場感

原作のハイローを覗いてみると、アクションシーンや迫力あるセットが魅力です。

荒廃した世界の中を縦横無尽に闘う男達の世界です。

この治安の悪さとギラギラ感、スピード感を宝塚歌劇はどう見せてくれるのか?が一番の興味でした。

野口幸作先生の前作雪組『ODYSSEY(オデッセイ)-The Age of Discovery-』でも映像とセットの組み合わせが巧みで、本当に海上を航海する様な臨場感がありました。今作でも映像と舞台セットの組み合わせで見事にハイローのやんちゃ感と疾走感を表現されていました。

毒毒しい紫色が最高

5つのチーム(SWORD)に敵対する苦邪組のセットの紫色がこの上なく禍々しい色なのです。

どなたがこの色を選ばれたのか知りたくなるほどの毒毒しさがインパクト大です。

いきなり大階段

 冒頭いきなり大階段で各チームが登場です!

大階段が出たらフィナーレというお約束だと思っていたら、いきなり大階段です。たくさんのメンバーを紹介するのに効果抜群ですが、大階段を冒頭に出すという発想がチャレンジングで素晴らしいです。

男役がずらっと銀橋に…

5つの不良っぽい(というか不良の)チームのメンバー全部銀橋に並べてオラオラ威嚇されるんですが、ファンにとっては福眼にしかなりません。

キャーっと言いたいですが、当然声は出せないので、拳をぎゅっと握るのでした。

娘役さんの根性がすごい

今作での娘役さんの一番の見どころは、タイマン(不良同士の決闘)シーンです。

悪役チームの苦邪組(クジャク)七姉妹と山王連合会と親しいレディースチーム苺美瑠狂(いちごみるく)の決闘シーンは娘役さんも振り切った演技をされていて、かっこいい場面でした。

宝塚観劇をはじめて間もないですが、まさか宝塚歌劇で特攻服の娘役さん見るとは思わなかったです。

カプリチョーザは王道な宝塚レビューでした。

魅了されているうちに体感5分で終わってしまいました。

男役さんの大階段での黒燕尾はシャツが赤でキザな感じがイタリアを感じさせます。

また芹香斗亜さん中心に娘役さんが中森明菜さんのミ・アモーレを歌われるのですが、娘役さんの黒地に赤いラインのドレスが熱い情熱を秘めた娘役さん達にぴったりでした。

退団予定の留依 蒔世さんがエトワールをされていて、ひときわ大きな拍手が起きていました。

今作『HiGH&LOW -THE PREQUEL-』『Capricciosa(カプリチョーザ)!!』はとにかく男役さんの大盤振る舞いの作品だったので、男役さんエトワールも頷けます。

これからも新しい世界を開拓していただきたい!

ハイローの世界は馴染みがなかったのですが、宝塚で知ることで自分の世界も広がった気分です。宝塚歌劇は古典作品も素敵だけど、予想しない世界も見せてくれますね。

これからもどんどん挑戦し続けていただきたいです!

ライター・さんなん