スポンサーリンク

二番手退団が普通になる? 小川元理事の発言が気になる

宝塚歌劇を楽しもう

先日Yahoo!のニュースに、タカラヅカ・ライブ・ネクストの記事が、掲載されていました。


「宝塚後」も輝き続けたい 夢の世界から現実の世界に【ジェンヌたちのネクストステージ】(時事通信) – Yahoo!ニュース
 歌やダンス、芝居で観客を魅了する宝塚歌劇団。ところが、退団後は限られたスター以外の人が活躍できる場はほとんどなく、劇団の外の世界に出て戸惑う場面も少なくない。そんな中、劇団を運営する阪急電鉄が退団
 

スポンサーリンク

タカラヅカ・ライブ・ネクストの今

コロナ禍の中、彩凪翔さんの『アプローズ ~夢十夜~』で船出したこの会社に、大きな期待をかけているファンの方も多いのではないでしょうか。
先日行われた『Dramatic City “夢”』では往年のスターさんたちが集まり、まさに「夢」の公演でした。

公式サイトによると、現在所属しているアーティストの皆さんは、8人。
・音花ゆりさん
・純矢ちとせさん
・藤咲えりさん
・澄輝さやとさん
・透水さらささん
・笙乃茅桜さん
・風馬翔さん
・星乃あんりさん

記事中には笙乃さん、真地佑果さんのお名前がありました。

真地さんは現在、森脇由梨さんとして裏方のお仕事をされているそうです。

アーティスト8人、社員7人との記述がありましたので、他にもお名前が出ていないだけで、裏方として活躍されている元タカラジェンヌの方がいらっしゃるのでしょう。

気になる、小川社長の発言

小川社長は、宝塚歌劇で6年間理事を務められた後、タカラヅカ・ライブ・ネクストを立ち上げられました。
その際には「トップになれなくても、尽くしてくれた子たちのネクストステージを導きたい」という、発言をしていらっしゃいました。

宝塚には、トップさん以外にも魅力的な生徒さんたちがたくさんいらっしゃいます。

けれど、外の世界は厳しいもの。

トップ経験のない生徒さんの活躍の場は、限られてしまいます。

最近では美弥るりかさん、七海ひろきさんらのご活躍もありますが、やはり難しいのが現状でしょう。

そんな中、タカラヅカ・ライブ・ネクストの存在は心強いと思いながら記事を読んでいたのですが、途中で気になる部分がありました。

上記記事から抜粋します。

 小川さんは、「トップスター以外の2番手、3番手で劇団に貢献した人や、ダンスや歌などで素質を持った演者のセカンドステージをサポートしたい」と同社設立の趣旨を語る。

3番手以下で退団した人ではなく、2番手、3番手で退団した人?
そんな疑問がむくむくと湧き起こるのは、当然ではないでしょうか?

2番手退団が、普通になる?

2番手羽根を背負ってからの退団は、かつては禁じ手とされていたはずです。

「2番手切り」という言葉があるくらいですから、普通のことではありませんでした。

2番手とはあくまで、トップスターへの準備期間であったはずです。

それを「2番手、3番手で劇団に貢献した人」とはっきり元理事が仰るのですから、これからは2番手退団が起こる前提と受け取れます。

少なくとも小川社長の頭の中には、その想定があることでしょう。

このところ、コロナのために人事が滞り、2番手以降が滞留気味なのは、確かです。

真風さんも2022年退団予定が、2023年に延期されたと仰っていました。

かつてのスター専科時代を思わせる渋滞ですが、劇団側もあの頃のファンからのブーイングを覚えているでしょう。
何とか通常人事で乗り切るのだと考えていました。

コロナで打撃を食らった損害を、3番手までを充実させることで取り返そうとしているのかも。

2006年のベルばら役替わり祭りのように、2024年のベルばらイヤーを華々しく迎えるために、あえての渋滞かも。

2024年は宝塚110周年でもあるので、100周年の時に大きくファンを増やしたような、何かスペシャルな企画を考えているためかも……。

そんな事を夢見ていたのですが、小川社長の言葉に頭を殴られた気持ちになりました。

もちろん、美弥さん、愛月さん、瀬戸さんのことを忘れたわけではありません。

おそらく美弥さんの時から「人気も実力もある2番手がトップを支え、2番手のまま退団」というコースが、始まったのでしょう。

正直、愛月さんはロミジュリ、美弥さんは1789の覚醒がなければ、2番手ではなく別格スターとして組を支えられた方だったのかな、とも考えていました。

人気が高まったあまりに起きた、あくまでイレギュラーな出来事だったと思い込んでいたのです。

しかしこれからも2番手退団が起こるとするならば、ファンは心しなければならないのでしょう。

2番手切りから2番手退団へ?

劇団が2番手切りへのブーイングを、忘れたとは思えません。

しかし彩吹さん、愛月さんの例を思い出してみましょう。

退団公演までの道筋が整えられ、サヨナラショーがきれいに行われると、自然とファンも心が落ち着くものです。

彩吹さんのように、そのあとに微妙な人事が行われて蒸し返されてしまうと、また別なのですが。
また、瀬戸さんのように「花組のアニキ」としての姿を全うされての2番手退団だと、美しいものだと感じました。

むしろ花組を支えてくれたお礼としての、はなむけのようでもありました。

劇団は2番手退団の在り方を、模索していたのでしょうか?

振り返れば以前は、「明らかに2番手にあげたくないんだな」という、不自然な組替えがあったり。

2番手としての仕事をしているのに、頑ななまでに2番手羽根を背負わせなかったり。

ファンとして納得いかない人事が、ありました。

正2番手としての活躍を見られずに退団されるくらいなら、美しい2番手退団の方が、いいのかもしれません。

小川社長の言葉を信じるなら、今後は2番手での退団が普通に起こるのかもしれません。

その時は出来る限り美しくレールを引き、キレイに、ファンとしても納得できる退団の様式が出来上がればいいな、と思いました。

最後までお付き合いいただき、ありがとうございました。