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宝塚の「お手伝い」システム:下級生の奉仕と成長物語

宝塚歌劇についての雑記

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「お手伝い」の仕事:多岐にわたる役割と要求される能力

お手伝いの内容は主にお化粧前の掃除、公演中の早着替えの補佐、公演中に使用する小道具等のチェック、おかもちの中身準備等々…。

その内容はかなり多岐にわたります。

早着替えに関しては原則お衣装さんがおられますが、1公演に出演するタカラジェンヌさん達の人数は多くて70~80人程度。

大劇場以外ともなると随行するスタッフさんの人数はグッと減ります。

その為装飾の多い宝塚のお衣装を1人の人間が1人のタカラジェンヌさんに制限時間内に着せるというのはかなり大変なことです。

そこで活躍するのがお手伝い。

もちろん自分自身も出演していますのでかなりのハードスケジュールになるわけですが、だいたい下級生よりも上級生の方が出番は多いですしお衣装の豪華さも桁違いですからどうしてもこのお手伝いが必要となるわけです。

仮に上級生さんがお手伝いの不手際でなんらかのミスが起こった場合大変なお叱りを受けるとか…。

しかしそうやってまるでスタッフさんのような作業をもこなすことにより舞台を共に作り上げているという一体感が生まれたり舞台に対する造詣が深まったりするという長所もあるので残り続けている文化となっています。

そういった精神論以外にもお手伝いには良いポイントがあります。

それはお手伝いをしている上級生の方から個人的にお稽古をつけてもらえたり、仲を深めるためにプライベートな時間を共にすることが多くなります。

その他にも新人公演にてお手伝いしている上級生の役をいただくことが多いとか。

人気な上級生さんともなるとお手伝いとして付いている下級生さんの人数も多いですから必ずしもそうというわけではないのですが…。

現在上演中の宙組公演『カジノ・ロワイヤル ~我が名はボンド~』にてご退団されるトップスター真風涼帆さんですが、ご一緒に退団される組長・寿つかささんのお手伝いでした。

あれ?でも真風さんって元々星組だったんじゃ…?と思われたかもしてませんが、初舞台が宙組で『NEVER SAY GOODBYE』。

その短い期間ですが初舞台期間中に寿さんのお手伝いをされていたんです。

そんな憧れの寿さんの元でトップスターさんとなり、その後一緒にご退団される…。

なんとも美しい絆です。

どうか6月11日の退団日まで真風さんにとって素敵な日々が続きますように。