宝塚ファンって怖いのよ。
だって、みんな真剣に宝塚に恋をして、真剣に応援しているのですから。
宝塚ファンなら当たり前〜!って思うけど、宝塚ファンじゃないお友達と話していると、結構「怖いわ〜」「ひくわ〜」ってことがいっぱいあるのですよ。ええ、愛ゆえに。
宝塚ファンがどれだけ宝塚に命をかけているのか・・・ちょっとだけ紹介しましょう。多分もっとあると思うけど。一部を。
①宝塚ファンは何度も同じ作品に足を運ぶ
一般の方からみると「え?また見にいくの?今回何回目?」
「えっと、○回目・・・かな?」
そんな会話は日常茶飯事。
なぜ、そんなに何度も同じ作品を見にいくのかは、下の記事でも書いてあるので省略しましょう。
何度も足を運んでいるので、セリフや動きは大体頭に入っているのです。
・・・・ということで、ちょっとのミスも見逃さない。
あ、ちょっと噛んだね。あ、今日はちょっと、喉の調子がよくないみたい。
そんなことも観劇回数が増えるとわかってきてしまうのです。怖い〜!
照明の当たらない舞台の後ろの方のタカラジェンヌさんだって、しっかりオペラグラスでチェッ〜ク!!!!怖い〜?
だって、若いジェンヌさんたちの成長過程だってこれから観ていきたいのですもの。 愛ゆえに。
②再演の作品は前の作品をチェックしてから観劇の備える
再演の作品は前もってDVDでチェックしてから、作品を観劇します。
だって、違いを楽しみたいから。
同じ作品でもその時のトップさんに合わせて、構成が変わったり、セリフが変わったり、衣装が変わったり、見せ場が変わります。
演じる人によって、同じせリフでも全く受け取り方が変わります。
その違いを楽しむのも再演の作品の楽しみ方。
この役は前の方がいいね、今回の方がいいね・・・・・。
あっちが好き、こっちが好き・・・・そんな話をファン同士で話すのがたまらなく楽しいのだ・・・愛ゆえに。
③公演前の予習は欠かさない。
再演のものだけではありません。
例えば、小説やアニメや映画が舞台化される作品も宝塚歌劇作品にはたくさんあります。
その場合も元になった原作や漫画を読んだり、映画を見て、この役をあのタカラジェンヌさんが演じるとどんな風になるんだろう〜と妄想を膨らませて、予習をして、観劇の日に備えるのです。
③ファンは常に恋してる気分
宝塚ファンの多くは20〜60代の女性が多いです。
常に男役のジェンヌさんに恋をしている感じ。
恋・・・・と言ってもそのジェンヌさんに合わせて、彼氏だったり、息子だったり、夫だったり。場面や状況によって、コロコロ変わる。
なんだか疑似恋愛している感じ?いや、異性を超えた人間愛?
とにかく、いろいろな「愛」を感じられる空間なのです。
頭の中は「愛」のことで頭がいっぱいです。すみません。
時に彼氏、時に息子、時に夫、そんな感覚ゆえに一挙手一投足が気になるのです。
現実ではありえない世界だから、楽しいのです。リアルと夢の世界を行ったり来たりと楽しむのが好きな妄想好きと思ってください。
④娘役さんたちにはちょっと厳しめ。
ええ、ごめんなさい。そんな「愛」の妄想中ですから、娘役さんにはちょっと厳しめです。
いかに男役がかっこよく見せられるかを主流に作品が作られ、ショーが行われます。
誤解を恐れずにいうと、「娘役は添え物的な存在」。
男役をかっこよく魅せるために娘役が存在する世界。
だって、キスシーンやハグするシーンを見てみてください。
最後の決めポーズは「男役さんの顔がよく見える」ポーズでフィニッシュが多いでしょ。
二人で踊るデュエットダンスもいかに男性がかっこよく見えるかが重要。
これは、バレエ団公演で見られる「パ・ド・ドゥ」とは全然違います。
トップさんの相手役として選ばれる「トップ娘役」になるジェンヌさんたちも、いかに男役さんのトップさんに「似合うか」というところが非常に重要なのです。
これは、なんだか、「我が愛する息子の嫁選び」的な感覚に近いのでしょうか。
「我が愛する息子」がもっとかっこよくなる、あげまん(古っ!)な嫁かどうかを厳しくチェックするのです。怖い〜!愛ゆえに。
そんな我が愛する息子的なトップさんが退団するとなった時には、トップさんと一緒に娘役さんも一緒に退団することを希望するファンも多いのです。
「添い遂げ退団」と呼ばれるものです。
ええ、もう、その娘役さんの事情なんてそっちのけ笑。
トップさんの退団のタイミングと合わせて退団するのがトップ娘役として「美しい」とされている世界なのです。
まあ、必ずしも「添い遂げ退団」ばかりではありませんけれども、「添い遂げ」かそうでないかは、ファンの中では注目する点の一つではあります。
ということで、夢の宝塚歌劇の世界。
ファンの本気度は非常に高い世界ですので、周りの方から見たら、怖いといえば怖いでしょう。
そんな宝塚ファン。とにかくたくさん時間もお金も宝塚にかける本気度が高いのです。ある意味命がけ。
そんなファンに応えるべく、タカラジェンヌさんたちも命がけ。
命がけでタカラジェンヌさんたちは日々、芸を磨きます。向上していきます。
そんな命がけの応援者たちと答えようと懸命に頑張っているタカラジェンヌの公演を見るのが、これまた、たまらなく楽しい。
愛ゆえに。
周りからみたら、ちょっと怖い?ひく?
ええ、私も最初はちょっとびっくりしました。
でもこんな「本気」の世界って、なかなか巡り会えなかったので、超たのしい。
こんなにファンも本気で応援して、そしてタカラジェンヌさんも必死でそれに答えようと頑張っている世界。
「頑張ってるエネルギー」の中ってすごくって、観劇に行くと劇場内にその大きな「エネルギー」がブワ〜!!!って充満しているのです。
そんな世界にどっぷりハマれる人生もまた、楽しい。
本当に素晴らしいので、ぜひ一度お試しあれ。
愛ゆえに。