宝塚歌劇団星組の公演『鎌足』が千秋楽で終わってしまいましたね。
私もマイ楽で観劇して来ましたが、こうして一つ一つ紅ゆずるさんの作品が終わっていく寂しさを感じます。そして残すはあと一つのお役しか見ることができないんだな〜と。
次はどんな風に演じてくるんだろう・・・と毎回違う紅ゆずるさんにワクワクしていたものです。
そして、今回の鎌足。とてもよかった。
紅ゆずるさんの優しく愛情の深い演技が、本当に素敵でした。
なんだかこれぞ!男役!という愛情の表現と全く違う表現なんですよね。
紅さんのお人柄がそのまま演技に表れていて。そこが、またキュン〜としてしまう。
かっこつけない姿もかっこいい。情けない姿も切なく、必死で笑う心意気。
弱くて、臆病で、そんな姿がとても切なく、泣かせてくる。
今回も子供時代から大人までを同じ役者で演じたのも本当によかったです。
この演じ分けを見られるのは、楽しいですね。
子供時代の紅さんも声高く、無邪気で純粋で優しくて、照れ屋さんの少年。もう、紅さんそのもの。
そして、綺咲愛里さんのなんと可愛らしいこと。
大人になるに連れ、お二人ともだんだんと声の音程が変わっていき、落ち着いた演技に変わってくる。この変化がまたとてもよかったです。
今のお二人にぴったりのお役でしたね。
そして、この作品にぐ〜っと深みと重厚感を出してくる蘇我入鹿役の専科の華形ひかるさんの演技も素晴らしかった。惹きつけられました。
そして、後半、蘇我入鹿がなくなった後、登場してくる中大兄皇子役の瀬央ゆりあさんが中心となる。この、前半と後半の主となる人物が変わっていくのも物語に変化があり、飽きさせない。
また、紅さんの『よしこ〜』が『与志古』ではなく、『よしこちゃ〜ん』っぽく感じてしまうところが私的にはツボでした。
生田先生、CASANOVAに続き、ほんと、今回もいい仕事してはるな〜。