花組トップスター明日海りおさんが愛した「LUNA」「BLUE MOON BLUE」を振り返っています。今回は「BLUE MOON BLUE」についてお話します。
また、真琴つばささんのプロフィールなどもご紹介しましょう。
今回は前回の「明日海りおの愛した真琴つばさ「LUNA」「BLUE MOON BLUE」を振り返る①」の続きになります。
「BLUE MOON BLUE -月明かりの赤い花-」
作・演出 斎藤吉正(大劇場デビュー作)
ゲリラ戦士レイナ(真琴つばさ)が瀕死の状態で砂漠を彷徨う。
赤い花(檀れい)と蛇のナーガ(紫吹淳)がレイナを幻覚の世界へ誘い込む。
そこで見た世界を綴るショーイリュージョン。
テーマ曲の「ENDLESS DREAM」はTHE ALFEEの高見沢俊彦さんが提供しています。
斉藤先生の大劇場デビュー作でした!!
アジアンテイストなストーリー仕立てのショー。
瀕死の戦士レイナが砂漠で見た幻覚を綴る・・・ということですが、ウサギちゃんとかアフロ大会とかよくわからない設定、ガルーダ伝説もよく知らない・・・でも次々と変わる場面が豪華でスターも入れ替わり登場して、観てて飽きない、楽しくてやや中毒性のあるショーです。
そんなところに明日海りおさんも惹かれたのでしょうか?
Version1 ENDLESS DREAM
銀橋に倒れているレイナが起き上がるところから始まり、意表をつかれます。
曲は高見沢俊彦さん作曲「ENDLESS DREAM」ヘビーなロックです。
迷彩服のレイナがふらつきながら歌う後ろに赤い花が揺れる。
Version2 BLUE ILLUSION
幻覚の世界で、レイナはプリンスとして登場する。いきなり別人なのでびっくりします。
豪華なターバンと衣装がとても似合うマミさん。
蛇役(!!)のリカさん(紫吹淳)のくねくねとしたダンスとヘアー、奇抜なのに素敵。
その二人のダンスでの絡みが妖しすぎる。(これぞマミリカ)
赤い花のだんちゃん(檀れい)はすべて赤の衣装で、露出度が高めで美女感出しまくりです。
Version3 VENUS HUNT
4人のウサギがショーへのナビゲーションを歌い踊る。
アラブの宮殿風ディスコで、ナーガと4人のライバル(大空さん・汐美さん・霧矢さん・大和さん)が赤い花をめぐってダンスバトルを繰りひろげる。皆なぜかアフロヘアー(ナーガと赤い花以外)。
ナーガのリカさんのヘアーやひげはやはり奇抜だけど似合っている。
赤い花がポーズを取る度に、回りの男が倒れる。(笑)
Version4 RUBY
ジュネベ族のレイナとアワミール族のベル(紫城るい)ハカン(初風緑)そしてジュネベ族のザキ(千紘れいか)4人の愛憎を歌と踊りで繰り広げる。
当時まだ男役だった紫城るいさんがマミさんの相手役に抜擢されている。とっても可愛いです。ショーでよくありがちな4人の愛憎ですが、モンゴル風の設定が珍しく、妖しげなこのショーの中ではとても印象に残る。
Version5GARUDA TYPHOON
インドの伝説の鳥「ガルーダ」をめぐる神々の饗宴。
初風さんを中心に大空さん・霧矢さん・汐美さんの銀橋での歌と踊りから始まり、大和さんそして羽が生えてガルーダとなった?マミさん、髪の毛が蛇っぽい(メデューサみたい)のナーガのリカさんと次々とスターが現われ歌い繋げるとても豪華な場面。
Version6 SAND ILLUSION
砂漠で瀕死のレイナ。再び赤い花に誘い込まれ幻覚の中でナーガに誘惑され蛇にかまれる。現実のレイナは、戦士の銃弾を受けていた・・・
ナーガは女装してレイナを誘惑する。官能的なダンス。
Version7 ババル・アッサフィー-清浄なる砂の海-
横たわるレイナの横に赤い花が咲き、レイナの魂は光の中で浄化される
真っ白な衣装のマミさんと光の精たちの群舞がまぶしく清々しい。
明るい笑顔を見せるマミさんが珍しく汗を流して踊っている。
Version8 ENDLESS DREAM
舞台に残ったレイナが「ENDLESS DREAM」を歌う。
ウサギたちの歌から始まり次々と歌手が登場して歌い、ロケットから男役群舞、デュエットダンスそしてパレードへとつないでいきます。
エンターテイナーと呼ばれたマミさんと、個性あふれるリカさん、そして後ろには若きスターたち。当時のマミさん率いる月組の充実ぶりが感じられるショーとなっています。
ぜひご覧になってみてください。
真琴つばさ(マミさん)のプロフィール
1985年 初舞台71期生花組に配属
1991年 新人公演初主演
1993年 バウ初主演後、月組に組替え 3番手男役スターとして活躍
1997年 トップスター就任 風花舞とコンビを組む
1999年 風花舞退団により檀れいとコンビを組む
2001年 新東京宝塚劇場こけら落とし公演が退団公演となり、その後宝塚大劇場公演で退団。
マミさんの時代
マミさんのトップ就任後、同期の轟悠さん・愛華みれさん・稔幸さんもそれぞれ相次いでトップとなり、宙組を除いて71期生のトップが4人揃った時代でした。
月組はその後トップとして活躍したリカさん・大空さん・霧矢さん・大和さん、他に初風さん・汐美さんなどスターが勢揃いの時代でもありました。
トップ時代は少しでも宝塚のことを知ってもらいたいという気持ちからテレビに数多く出演、トークショーなども行い「宝塚の広告塔」と言われました。
在団中にCDデビューも果たし、大空さん・汐美さん・霧矢さん・大和さんの4人が「シューマッハ」というグループ名で歌った曲も収録されています。4人はマミさんと一緒にテレビ出演もしています。
旧東京宝塚劇場から新東京宝塚劇場に建替え中に一時期使用した「1000days劇場」のこけら落とし公演、そして新東京宝塚劇場のこけら落とし公演と二度もこけら落とし公演を務めており、初の中国公演の主演・紅白歌合戦月組出演(ゲスト出演)などトップオブザトップとして活躍しました。
マミさんに憧れて、宝塚を受験して、今やトップオブザトップとして大活躍のみりおちゃん。退団までのカウントダウンが始まってしまいました。
最後の舞台もきっと素敵なお姿を見せてくださることでしょう。