元宝塚歌劇団星組トップスター 湖月わたるさんが、宝塚バウホールにご帰還！！
…と言っても、湖月さんの現役時代は映像の中だけの筆者です(笑)
とはいえ、湖月さんといえば2006年に宝塚を退団後、かれこれ13年ほど経ちますが、今もなお現役顔負けのカッコよさをキープしていらっしゃいますよね♡
この投稿をInstagramで見る
これまでも、「いつでもあの夢の舞台にご帰還できそうな方だな」と思いながら拝見していた方のおひとりですが、この記念すべき、“ご自身の芸能生活30周年”にご帰還とは！
湖月さんを現役時代から応援してこられた方々にとっても感無量であったことでしょう。
ところが、そんな、“いつまでも男役さん顔負けのスターさん”である湖月さんの30周年記念公演のタイトルが、なんと、『わたるのいじらしい婚活』！！
こ、婚活！？
わたるさんが？？
しかも、ドキュメンタリー·ミュージカルって…どういうこと！？
思わず筆者、【ドキュメンタリー】の意味を検索し、再確認してしまいました(笑)
…そうだよな、【ドキュメンタリー】って、“虚構を交えず真実を記録したもの”だよな。
え！？わたるさん、結婚するのか！？
私の頭の中は、ワクワクと同時に大混乱！きっと楽しめること間違いなしですが、「未知との遭遇」を体験することになりそうです！
では、読者の皆さま方、今日私は、コンシェルジュと成り代わって、
“湖月わたる30周年記念公演 ドキュメンタリー·ミュージカル『わたるのいじらしい婚活』”の世界にお誘いします！
短い時間ではございますが、最後までごゆっくりお楽しみください！
湖月わたる30周年記念公演 ドキュメンタリー·ミュージカル『わたるのいじらしい婚活』観劇レポ
―早速、開演前のアナウンスに粋な演出が施されていた。
わたるさんご本人のアナウンスで、
「本日は、『わたるのいじらし～い婚活』にお越しくださいまして、誠にありがとうございます。もう間もなくの開演となります。ロビーで婚活中のお客様は、お早くお席にお着きくださいませ」といった調子。
これで楽しくないはずがない。ますます期待に胸が膨らむ。
幕が上がると、意外にも厳かな空気が流れる。
いつも通り、“宝塚歌劇団の男役”らしい、装飾の施された白い燕尾服姿で、颯爽と舞台に現れたわたるさん。
しかし、そのきらびやかな衣装は、コロスたちによって、1枚、また1枚、と剥ぎ落とされてしまう。
ついには、シンプルな白いタンクトップとアンクルパンツのみに。
174cmの、抜群のプロポーションが、すらりとそびえ立つ姿はそれだけで絵になる。
要は、スターがスターのベールを脱いだ時、そこに残るものは何なのか、はたまた何も残らないのか、ということらしい。
この舞台は、リアルの映像を巧みに用いながら、進行していく。
映像では、実際にこの舞台の企画が発足する瞬間や、自宅で婚活本を丁寧に読み込むお姿、プロデューサーと打ち合わせをするお姿まで映し出される。
自宅でプロデューサーに肉じゃがを振る舞う家庭的な一面まで拝見できるなんて、レアすぎ！
舞台上では、愛が何なのかわからず、『ベルサイユのばら』で某有名な『愛あればこそ』が歌えなくなってしまうわたるさんや、婚活本のあらゆるアドバイスに踊らされるわたるさん、助演の朝海ひかるさんに「コムちゃぁん！」と泣きついたり励まされたりする可愛いわたるさんが、ミュージカルとなって繰り広げられる。
実際に婚活イベントとして朝海ひかるさんがセッティングしたお食事会のご様子や、健全な出会い系アプリで知り合った方とお食事に出かけるところなども、映像とミュージカルを組み合わせてリアルに表現。
これが、未知の世界、“ドキュメンタリー·ミュージカル”の真髄だった。
こうしてわたるさんは、2人の男性に愛されるように。
婚活場面でその場を白けさせ、笑いを誘った「特技：車庫入れ」の旅に出たり、手作りのお弁当（これは完全なるフィクションだろうが、2段弁当の全てが肉じゃが！！笑）を振舞ったり。
なんて可愛らしい女性なのだろうと、筆者もわたるさんの知られざる魅力に恋をした。
本当に、どちらかの男性を選んで、わたるさんは結婚してしまうのか…！？
…次第に、この愛たちに翻弄され、疲れてしまったわたるさん。
原点に帰り、やはり、舞台とファンの皆さまがあっての自分なのだと、思うに至るのだった。
ミュージカルの終演、パレードで、元の白い燕尾服に身を包んだわたるさんは、白いロングドレス姿の朝海ひかるさんをそっとエスコートした。
これぞ、湖月わたるさん。
客席の片隅で、この素敵なスターさんにとっての幸せのすべてを、心から祈ったのでした。
著者：有田だりあ
