宝塚歌劇団花組の講演『うたかたの恋』『ENCHANTEMENT(アンシャントマン) -華麗なる香水(パルファン)-』は1月30日(月)に無事に宝塚大劇場千秋楽を迎える事ができました。
宝塚大劇場がマイヤーリンクのような雪景色の中の公演
初日でも千秋楽でも柚香光さんが宝塚大劇場千秋楽の1月30日がルドルフ皇太子とマリーの命日であることに言及されていました。
冬でも劇場の中はとても暖かいので上演作品の時代はどんな時代だろうと想像することはあっても、季節にはあまり思い至らないです。
ところが、1月25日に関西地方には大雪が降り、宝塚大劇場もリアルマイヤーリンクになってしまいました。
夜更けに吹雪いている時に運転することがあり、雪の中マイヤーリンクに向かうルドルフ皇太子とマリーの見た風景はこんな感じだったかと思うと、確かに心も寒くなるような季節だなと。
観劇した日も宝塚はまだまだ雪が残り、いつもは開放されているテラスも溶けた雪で滑る危険があったのか締め切られていました。
千秋楽のコメントで柚香光さんが「本日1月30日はルドルフとマリーの命日です。すごい巡り合わせだなと。
不思議なご縁を感じながら本日まで公演させていただいておりました。
最後に二人で真っ白な衣装で踊るシーンで、大っきめの電気がピシーっと走りまして。
ただの静電気なんですけど、(捉え方は自由なので)ルドルフとマリーが観にいらしてくださった?と星風まどかさんと話していました。」というようなコメントをされていました。
宝塚もマイヤーリンクはこんな感じ?と想像できるようでした。
マイヤーリンクのかくれんぼのシーンは毎回アドリブ!
千秋楽では、柚香光さん「もう一回戦するかい?」星風まどかさん「するの?じゃあ次はあなたが隠れて」(顔を伏せる)柚香光さん「やめた」でした。(時間的にもう一回戦はむりですよね…)
私が観劇した時は、星風まどかさんマリーが、隠れる時にスカートが丸見え状態から、モコモコとウサギが巣穴に入るようにテーブル下にすっぽり入られて、その様子がすごくコミカルでした。
千秋楽が近づくにつれてSNSでもこのかくれんぼのシーンのアドリブが話題になっていました。
東京公演でもこのシーンのバージョンがどう変化するのか楽しみですね!
柚香さん水美さん永久輝さんの見どころ
この作品はもちろん二人の悲恋の物語ですが、恋だけではないルドルフ皇太子の理想はあるけど実現できない、身動きできないもどかしさなども表現されていました。
水美舞斗さん演じるジャン・サドヴァドルには自由を永久輝せあさん演じるフェルナンド太公には理想の世界を実現してほしいという柚香光さん演じるルドルフの強い思いが叫びとなって印象的でした。
「宝塚らしい」シャンシャン
野口幸作先生のショー作品を実際に観劇するのは雪組『ODYSSEY(オデッセイ)-The Age of Discovery-』から二作目です。
今作品ではシャンシャンが白い扇だったり、 Gourmand(グルマン)のシーンで星風まどかさんのANGELと『ODYSSEY』の美穂圭子さん(役がわり音彩唯さん)のティテスと同じ髪飾りだったりと、野口先生の表現したい「宝塚らしさ」なのかな?と思いました。
今年は卯年だしロケットの髪飾りがウサギの耳のようで、お正月公演らしいお衣装でした。
野口先生って親切!「SKY」は美空真瑠(みそらまる)さんだった!
観劇しているとキラキラ輝いているジェンヌさんを見つけてもお名前がわからなくてモヤモヤすることは多くの方が経験されると思うのですが、今回野口先生はお名前の書かれた香水瓶を持たせ、そのまま役名になってプログラムに書かれていました。
「SKY」の瓶を持っておられた素敵なジェンヌさんは、美空真瑠(みそらまる)さんでした。前作「巡礼の年〜リスト・フェレンツ、魂の彷徨〜」で幼少期のリストを演じられた方です。
今後のご活躍をおおいに期待したいです!
公演プログラムを見返しながらジェンヌさんのお名前が確認しやすい仕掛けって素晴らしいですね。
これからも初心者にもわかりやすいヒントをくださると観劇も楽しいしジェンヌさんのお名前もわかってうれしいです
ライター・さんなん