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明日海りおさんの退団公演・組子全員がみりおさんをリスペクト

観劇レポ

明日海りおさんの魅力を堪能!退団公演を観劇しました。

東京宝塚劇場での公演が始まったばかりの「A Fairy Tale-青い薔薇の精-」「シャルム!」を観劇してきました。

理由あって、当分観劇はできないと思っていましたが、娘からチケットが取れたと聞き、みりおさんの退団公演ならばぜひ!と行くことにしました。

数か月ぶりの東京宝塚劇場。

小雨降る劇場前は、たくさんのファンの方で賑わっておりました。

大勢のみりおさんのファンクラブの方がチケットの受け取りに並んでいらっしゃって、さすが大人気のみりおさんです。 

みりおさんがトップになってからは、「エリザベート」「ポーの一族」そして今回と3回目の観劇です。

偶然ですが、私が見たみりおさんトップ作品はすべて「人ならざるもの」の役ということに気が付きました。

そしてその役は美しいことが必須条件です。

今回の薔薇の精霊役はまさしく美しくてフェアリータイプのみりおちゃんにはぴったりすぎる役だと思います。

私は薔薇が大好きで薔薇には詳しい方です。

青い薔薇としてブルーの名がついていても、青じゃなくて少し青みがかかった紫色の薔薇でしかありません。

未だに青い薔薇は存在しないのです。

そんな存在しえない青い薔薇、その青い薔薇の精をみりおさんが演じるというこの舞台を楽しみにしていました。

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「A Fairy Tale -青い薔薇の精-」

幕開けが鐘の音から始まったので、「ベルばら」を一瞬思い出しました(笑)。

でも始まってみりおさんが登場したとたんになぜか胸がいっぱいになってしまいました。

もうみりおさんの男役を見るのが最後なんだという気持ち。

始まっていきなり涙が出そうになって自分でも驚きました。

でも、隣の娘がもう鼻をすすっており、それにもびっくりして、ちょっと冷静になって、お話に入っていけたような気がしました。

ストーリーは、もちろんファンタジーであり、おとぎ話です。

ユメユメしいのは苦手という方には不向きかもしれません。

特に最後はハッピーエンドで~と魔法がかけられてとってもファンタジーな感じの歌で終わってしまい、なんとなくごまかされた感があることは否めません。

でも、私はとても楽しめました。

我が家の庭にも薔薇の妖精がいるのかな?

でもエリュみたいな特別な精霊はいないんだろうな、なんて観劇しながら子供みたいな感想を持ちました。(苦笑)

植田景子先生はプログラムの挨拶文の中で、

「“時は無常に流れ、決して止まることはない”けれども心から消えることのない“永遠に続く時”がある」というような内容を書いていらっしゃいます。

みりおさんが退団していくことを止めることはできないけれど、みんなの心の中には永遠に男役みりおさんは消えないという想いが込められているような気がしました。

みりおさんはもう本当に美しくて青い薔薇の精という役柄に何の違和感もなく見ることができました。

お芝居も歌も素晴らしかったです。

特に歌に感情を込める表現力に魅せられました。

華優希さんは、少女から大人の女性そして老婆へとシャーロットの一生を好演されていました。

華さんがトップ娘役と決まった時にはいろいろ言われましたが、大スターみりおさんを精一杯の演技で送り出したいというお気持ちで真摯に努力されたのではと感じました。

柚香光さん演じるハーヴィーは、科学者であり精霊とは相いれない立場でありながら、意外と純粋でまっすぐな人物であり、それを自然に演じられていました。

柚香さんの演技力に今更ながら気が付き、今後が楽しみになってきました。

庭師のニックを演じた水美舞斗さん、他の方のセリフが続く中、庭で薔薇の手入れをしている演技がとてもよかったです。

何もないのですが、まるでそこに薔薇の木があるように花や葉に触れる動き、時々選定しているような動きとか、薔薇の手入れの動きを見事に表現されていました。

観劇後に見た東京新聞のインタビューでは「実際に薔薇を育ててみた」と話されており、やはり!と思いました。

また、城妃美伶さん演じるシャーロットの母フローレンス夫人への秘めた想いがそういったセリフが全くないのに何気なく感じられるところもよかったです。

その城妃美伶さんは確かな演技力とその美しい庭の薔薇を愛する夫人にふさわしい華やかさがありました。

同じく今回で退団の乙羽映見さんは、華やかさと存在感があり歌唱力も大変すばらしく、役柄にピタリとはまっていて、とても印象に残りました。

お二人とも退団が残念で大変惜しまれます。

「シャルム!」

 若手6人組の歌とダンスから始まり、マンホールから現れたフルフル(華優希さん)に誘われて6人がマンホールの中へ入っていく・・・という珍しい幕開き。

稲葉太地先生の挨拶文を読んでみると、実際にパリの地下にある空間の世界をテーマにこのレヴューを作ったということです。

そのパリの地下へ入るところから始まるレヴューというわけです。
(その地下空間の話は、ブラタモリのパリの回で聞いたような気がします)

シャルムとはフランス語で魅力、色香、魔法、呪文などを表す言葉、退団するみりおさんから「シャルム」という言葉がうかんできたそうです。

「シャルム!」は退団するみりおさんを充分堪能できる内容となっていました。

最初に登場の赤いあでやかな衣装、スーツでの男役のダンス、軍服の舞踏会の場面、組子全員の白い衣装の光の場面、娘役と踊る水色のフェアリーな衣装の場面、そして男役の黒燕尾の場面・・・

みりおさんで見たい衣装がすべて見られるのではないかと思うくらい、堪能できます!!

みりおさんの歌の迫力・表現力がすばらしいと肌で感じられました。

振り付けは、退団を意識したものが多くて、みりおさんが組子一人一人と目を合わせて踊っているような一体感が感じられました。

そして、花組の組子全員がみりおさんをリスペクトしていて、最高のパフォーマンスで送り出したいという気持ちが感じられて、大変すばらしい舞台となっていました。

これは、お芝居でも感じられたことです。

みりおさんは花組のみんなから本当に愛されているトップスターなんだということがよくわかりました。

チケット難のところ何の苦労もせずに観劇してしまい、みりおさんの大ファンの方には本当に申し訳ないという気持ちもありつつの観劇でしたが、充分にみりおさんを堪能させていただきました。

退団公演を観ることができて本当によかったです。

千秋楽の11月24日まで1か月、みりおさんが存分に宝塚最後の舞台を楽しんで思い切り演じられますように!