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「FLYING SAPA」の世界を考察してみた

宝塚歌劇を楽しもう

宝塚歌劇団宙組公演の「FLYING SAPA」。

どことなくアンニュイでモノトーンな雰囲気、ミステリアスでもあるけれど、群を抜いてカッコいい。

そんな不思議な世界観は、SFへの関心が決して高くない筆者の心をどういうわけか強く惹きつけた。

幕が上がるまでは、その全貌を明かすまいという固い決意の元に開催されたかのような制作発表会は、作品によりミステリアスな雰囲気をまとわせ、ますます興味をそそる。

これが上田久美子戦法か!

宇宙レベルのカッコよさとスタイルを誇る真風涼帆さんと芹香斗亜さんが、クールな表情を浮かべるだけで胸は高鳴るし、星風まどかさんの大人びた佇まいに、またドキッとされられる。

こちらは宙組戦法らしい。

普段の雰囲気とのギャップにまんまと魅せられ、ぐうの音も出ない。

そんな制作発表会を2月末に終えた後、いざ開幕!かと思いきや…コロナ旋風に巻き込まれ中止に。

当然のことながら、劇団所有の劇場で行われる大劇場公演に比べ、それ以外の劇場で行われる公演の今後が聞こえて来づらかったこともあり、もしやこの公演はお蔵入りなのか⁉︎

そんな、残念に思う気持ち大半と、もしかしたらいつかお目にかかれるかもしれないという期待感が少々…。

なので、公演実施のお知らせを知った時は、天にも昇る心地だった!

だって、こんなに興味をそそられて、その全貌はお蔵入りなんてことになったら、気になりすぎて2112時間眠れなくなるか、もしくは上田先生の意識の中をうろついてしまうよ!

ありがたいことに、観劇が叶った。

そして、その世界観はやはり良い意味で独特なものだった。

幕が上がると同時に、私たちは水星(ポルンカ)の世界へ導かれる—。

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燃費の良さは羨ましいかも!?

この世界で生きる人々は、植物のようである。と言ったら、無味乾燥な印象を与えてしまうかもしれないが、そういうことではない。

というのも、腕に巻かれた某アップ○ウォッチのようなものを日光に数時間当てるだけで、体内に必要な栄養素を届けてくれ、2112時間の夜(つまり日光には当たれない)を過ごすことができるらしい。

なんと燃費が良いこと!

食を愛する筆者にとっては、美味しい食事が世の中から消えてなくなってしまうのは非常に困るが、「今日はもう料理をするのめんどくさいなぁ」なんて日や、「食糧が無い!」なんて時には、コスパがいいな…なんて(笑)

『食事がすべて、必要な栄養素が補えるサプリメントを摂取する事で事足りる時代』がやって来る、というような話もあるようだが、得体の知れないカプセルに体内を巡回させるくらいなら、光合成した方がカラダに良さそう。

綺麗な花がそうして咲いているのだから、光合成生活をすれば、私のような者もタカラジェンヌのような美しい人間になれたりして(笑)

恐ろしいことも…

でも、オバクのようなクールなイケメンに意識の中をうろつかれるのは、絶対に嫌だ。

別に悪事を働こうとしているわけではないが、やっぱりイケメンに脳内を覗かれるのは恥ずかしい(笑)

私の脳内なんて大概は、「ランチ何にしようかな~」くらいのたわいも無いことだが、時には「真風涼帆さんカッコイイ~!」と脳内で叫び、気持ちが昂ぶっている可能性だってある。

やはり何としても、意識をうろつかれるわけにはいかない。

けれど、ピンチの時助けてくれたら、凄く嬉しいかも。

破壊と再生、そしてSAPAの世界へ

SF好きが高じて歴史学を学んだという筆者の師匠曰く、SFと歴史において、破壊と再生は常に繰り返されるものらしい。

師匠は、今世間を騒がせているコロナウイルスによる人類の滅亡、文明の滅亡だって、あり得るかもしれないと、まあ冗談半分に言っていたりしたのだが、ひょっとするとひょっとして、地球での生命活動が危うくなり、一部の人類は水星に脱出し、そこで総督01のように新たな文明を開花させたり…なんてことも、あるのかもしれない。そ

の時はぜひ、宝塚歌劇という素晴らしい芸術を受け継ぐような何かを再構築していただけると嬉しい。

著者:有田だりあ