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宝塚歌劇団・専科兼特別顧問の松本悠里の退団発表をうけて

注目のタカラジェンヌ

青天の霹靂とは正にこのこと…。

先日専科兼特別顧問の松本悠里先生が退団を発表されました。

松本悠里先生と言えば1957年に44期生として入団された研究科63年の大ベテラン。

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伝説のタカラジェンヌ・松本悠里について

2014年には宝塚歌劇団創立100周年を記念して創立された「宝塚歌劇の殿堂」にて劇団の発展に貢献した100人の内の1人に現役生徒として唯一選出されたり、海外公演出演歴最多の9回と生きる伝説と表現しても過言ではないお方です。

100周年の際に行なわれた大運動会では元宙組トップ娘役の陽月華さんが松本先生が登場されたお姿がまるで天女のようだったと表現されていたのも頷ける程いつまでもお綺麗ですよね。

今回はそんな松本悠里先生がこれまでご出演されてきた海外公演についていくつかご紹介させていただきます。

1965年のパリ公演『宝塚おどり絵巻』『世界への招待』

今から55年前。

まずは1作目はやはり松本先生が初めてご経験された海外公演である1965年のパリ公演『宝塚おどり絵巻』『世界への招待』です。

上演されたのはアルハンブラ・モーリスシュバリエ劇場は現在松本先生が立ったステージから姿を変えてパリ・アルハンブラ劇場として現存しています。

『宝塚おどり』と言えば宝塚歌劇団創立100周年記念公演として行なわれた月組公演を思い出す方もおられるかと思います。

元月組トップスターの龍真咲さんと元トップ娘役愛希れいかさんと共に松本先生もご出演されておられました。

宝塚の伝統を踏まえながら構成された日本物レビューで、まるで絵巻物を観ているかのような豪華な作品です。

海外公演と言えば日本物を扱うことが多いですが、やはり日本人の目にも色鮮やかに美しく映る豪華なお着物と美しいタカラジェンヌ達の夢のようなコラボレーションは鉄板ですね♪

1989年・1992年ニューヨーク公演

2つ目はショーの聖地とも言える1989年に行なわれたニューヨーク公演です。

30年ぶりとなる3回目のアメリカ本土での公演ということで、ダンスを得意とする選抜メンバーで構成された1部2部ともにショーという今にはない公演でした。

現代でこそ舞台上に字幕をつけたり音声案内を使用する等の技術が発達していますが、当時の技術を考慮すると言語の壁のないショーというスタイルが1番受け入れられやすかったのかもしれませんね。

「TAKARAZUKA DANCE FESTIVAL」では宝塚をどり讃歌と日本物を中心とした宝塚らしいショーを、「TAKARAZUKA FOREVER」では元花組トップスター大浦みずきさんのダンスを中心に繰り広げられた洋物のレビューでした。

現地でも大好評を博したこの公演は、この約3年後である1992年に「TAKARAZUKA 夢」というタイトルで再びニューヨーク公演が行なわれました。

2013年台湾公演

最後は皆さんの記憶にも新しい2013年に台湾で行なわれた星組公演「宝塚ジャポニズム~序破急~」です。

この公演は台湾では深く親しまれる武侠小説である「怪盗楚留香外伝 花盗人」と宝塚らしいレビュー「Etoile de TAKARAZUKA」との3本立てで上演されました。

「宝塚ジャポニズム~序破急~」は日本芸能の原点である能楽の基礎概念を取り入れて構成された和物ショーであり、「和」の心と「祈り」の心そして「抒」の心をテーマとした華やかで躍動的、さらには宝塚らしい幻想的な要素も入れた日本舞踊で表現されていました。

東日本大震災の際いち早く日本への支援と暖かい言葉を贈ってくれた台湾への恩返しも込めて行なわれた公演では、カーテンコールで元星組トップスター柚木礼音さんより公用語である中国語にて挨拶があったり、松本先生もご一緒に台湾でなじみ深い「月亮代表我的心(YUE LIANG DAI BIAO WO DE XIN)」が披露されたりと暖かい雰囲気で幕を閉じました。

こちらの作品はDVDでも見ることができますので、是非天女のような松本先生のお姿をチェックされてみてください♪

いつの時代も最前線を歩みながらも、下級生たちへ優しい眼差しやお言葉を向けていらっしゃる松本先生。

月組公演「WELCOME TO TAKARAZUKA-雪と月と花と-」でご退団予定となりますが、退団されるその日まで松本先生にとって良きタカラジェンヌ人生を歩まれることを心より願っています。