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宝塚で演じられてきた様々なアントワネット像

宝塚歌劇についての雑記

パンがなければお菓子を食べればいいじゃない♪という歌詞のある宙組公演『Delicieux!(デリシュー)-甘美なる巴里-』。

世界的にも有名なこの台詞ですが、マリー・アントワネットがフランス革命前に民衆が貧困と食糧難に陥った際に発言したとされるものだということは、一般知識としてもですがヅカオタの皆さんはよくよくご存知のことかと思います。

今作品での芹香斗亜さん演じるマリー・アントワネットはどちらかというとそう言った政治色一切なしのピュアというよりは…何と言いましょうか…欲望に忠実なチャーミングなマリー・アントワネットですよね。

この他にも宝塚歌劇団では多くの作品にて様々な方がマリー・アントワネットを演じてこられました。

今回はそんな中でも選りすぐりのマリー・アントワネットをご紹介させていただきます。

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ベルサイユのばら

実際はそこまで上演数が多いというわけではないのですが、宝塚と言えば…という作品ですよね。

そのためこれまで数多の方々が演じて来られた役でもあります。

ちなみに宝塚ではオスカル編とフェルゼンとマリー・アントワネット編の2パターンあります。

オスカル編では当然オスカルとアンドレがメインとなりますので、マリー・アントワネットの存在感は割と薄いかもしれません。

フェルゼンとマリー・アントワネット編では正に愛に生きた人、というイメージが強いですよね。

原作があるキャラクターになりますので、ベルばらのマリー・アントワネットは縦巻きロールに豪華絢爛といったビジュアル。

お衣装が若干歴代の方々で変わっていたり、小物が各々が拘り抜いた品々であったりするので是非見比べてみてくださいね。

1789-バスティーユの恋人達-

宝塚でまず上演され、その後東宝でも上演されるというよくある公演パターンで人気を博しました。

宝塚で稀にあるトップとトップ娘役が結ばれるというわけではないというストーリーで、愛希れいかさん演じるマリー・アントワネットは龍真咲さん演じるロナン・マズリエとどちらかというと最初は対立した立場にある役どころでした。

寂しさを贅沢な暮らしで埋めるマリー・アントワネットのお衣装は水色に薔薇がちりばめられていたりととにかく贅を尽くしたものばかり。

珍しく全盛期の状態で銀髪だったことにも注目が集まりましたよね。

困窮している市民達との対比をより浮き彫りにするために、愛希さん以外にも美弥るりかさん演じる妖しげなシャルル・アルトワや紫門ゆりやさん演じるオーギュスト・ラマール、朝美絢さん演じるロワゼル、輝月ゆうまさん演じるトゥルヌマンの憎めない悪役達のお衣装にも注目です。

特にあっと驚くのは賭け事のシーンの愛希さんのお衣装ですので是非是非見てみてください!

ルパン三世-王妃の首飾りを追え!-

これまでにないコミカルな世界観の中に生きるマリー・アントワネットは雪組の早霧せいなさんと咲妃みゆさんの大劇場お披露目公演でした。

市民達や世間一般のイメージとは裏腹に幼い頃より親元を離れ正しき道を見失ってしまったマリー・アントワネット。

気が付いた頃には手遅れになっている状態で人生を諦めていたところにタイムスリップしてきたルパン三世達…、というストーリーなのですがまぁルパン三世のお話という時点でお察しのことかと思いますがとにかくスピーディーで面白い!

誰も哀しい思いをしないという珍しいマリー・アントワネットの作品となっています。

作品毎のキャラクター性であったり、演じる人によっての個性やウィッグやお衣装の違いなど、同じマリー・アントワネットという人物なはずなのに全く違う風に見えるのが楽しいですよね。

これにプラスで新人公演のマリー・アントワネットがいたりするもんですから、宝塚はマリー・アントワネットの飽和状態とも言えるでしょう。

しかしそんな同じ人物を様々な人が演じるというのも宝塚ならではな良さでもあるので、今後も増えていくであろうマリー・アントワネットに注目です…!!