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月組トップの重責を立派にやり遂げたトップスター珠城りょうの千秋楽とサヨナラショー

宝塚歌劇についての雑記

2021年8月15日の日曜日、月組トップ男役の珠城りょうさんが東京宝塚大劇場で、無事退団公演を終えられました。

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退団公演・桜嵐記(おうらんき)

一緒にご卒業された、美園さくらさん含む他8名の組子さんたちと、緊急事態宣言の中に公演をやり遂げたことは、たまきち(珠城りょう)さんたちにとって感慨深いことだったと思います。

退団公演に選ばれたのが、上田久美子先生作の桜嵐記(おうらんき)でした。

キャッチコピーは、“限りを知り 命を知れ”です。

このお話しをまとめると、南北朝の動乱期に京を失い吉野の山中へ逃れた南朝の行く末には、滅亡しかないことを知りながら、父の楠木正成(輝月ゆうま)の遺志を継ぎ、長男楠木正行(珠城りょう)は弟の次男正時(鳳月杏)、三男正儀(月城かなと)と力を合わ、戦いに明け暮れる日々を送っていました。

そんな折、度重なる争乱で縁者を失い、復讐だけを心の支えとしてきた後村上天皇の侍女・弁内侍(美園さくら)と出会い、正行(珠城りょう)と弁内侍(美園さくら)は、束の間の恋を得、生きる喜びを知ります。

しかし正行は、愛する弁内侍の為に最後の戦いに向かうのでした。

“限りを知り 命を知れ”を見て私は、この物語と宝塚でトップに立つ、すなわち退団の日が必ず来ることを宿命として月組を背負ってきた、たまきちさん(珠城りょう)さんと重なりました。

印象的なシーンとしては、三男正儀演じる次期月組トップスター、月城かなとさんに生き延びて南朝を安全な場所に逃がすよう伝える場面が、退団される珠城さんそのものに見えて涙が出ました。

最後のシーンは、珠城りょうさん演じる楠木正行が、最後の戦いに出陣していく場面で終わり、月組トップの重責をやり遂げた、たまきちさん(珠城りょう)そのものでした。

スーパー・ファンタジー“Dream Chaser”

二幕目の第1章は、スーパー・ファンタジー“Dream Chaser”では、三日月の下にたまきちさん(珠城りょう)が“つかみかけた~”と歌い始め、ソロパートが終わったら、月組一同が出てきて、一気に華やかな楽しい世界が広がりました。

第2章の情熱(スパニッシュ)では、鳳月杏君と暁千星君が熱烈なダンスで月組トップ娘役の美園さくらちゃんを取り合う姿に、たまきちさん(珠城りょう)が焼いてしまうのではと、妄想してしまいました。

もちろん第3章以降に、出てくるたまきちさん(珠城りょう)もカッコいいので、見逃した方はDVDをお買い求めの上、お楽しみください。

サヨナラショー

そしてついにきてしまった、たまきちさん(珠城りょう)のサヨナラショー。

アーサー王の曲から始まり、カンパニーやBADDY(バッディ)の曲などを歌い、“千秋楽なんてじょうだんじゃねぇ”のキメ台詞もでました。

たまきちさん(珠城りょう)を支えた美園さくらちゃんとのラストダンスも、切なくも美しかったです。

次期トップの月城かなとさんが、お花渡しをたまきち(珠城りょう)さんにされたとき、たまきちさんの耳元で何か笑顔で長く話されていました。

もちろん何を話していたかはわかりませんが、たまきちさん(珠城りょう)は終始笑顔で聞かれていたので、素敵なことを言われたに違いありません。

たまきちさん(珠城りょう)のご挨拶で、同期の94期生皆さんのことを言おうとされたときに、思わず感極まって涙をこらえるシーンがありました。(→94期生一覧

2番手の時期が短く、入団9年目で月組トップになられた、たまきちさん(珠城りょう)は多くの上級生、下級生をまとめながら、歌に踊りに役作りに大変なご苦労をされました。

そのときに、多くの同期生に支えられたことを思い出されたのか、こみ上げてくるものが

“お見苦しいところをお見せして”と、謝っていらっしゃいましたが、とても素敵な涙だと私は思いました。

舞台を降りた今、その気持ちを思う存分涙で流して欲しいです。

明日からは、たまきちさんも宝塚のいちファンとおっしゃっていたので、私も一緒に応援していきたいと思います。