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初心者宝塚ファンの知りたい!がぎゅっとつまったこの一冊

初心者のための宝塚

宝塚歌劇団に関する書籍は数多く出版されています。

歌劇を観たことがない方への入門的なものから月刊誌「歌劇」「宝塚GRAPH」までさまざまな出版物があります。

その中で宝塚歌劇専門チャンネル タカラヅカ・スカイステージには加入したけど(タカラヅカ沼にどっぷりはまりそうだけど)専門用語にいまいちついていけない私にぴったりな本を見つけました!

その名もずばり「宝塚語辞典」著 春原弥生 です。

 発行が2017年とやや古いため現在のトップスターに関する記述は少ないものの、タカラヅカスカイステージでも過去作品が幅広く放映されているため、過去の作品やスターについても参考になります。

宝塚語辞典のオススメポイントをご紹介します。

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演出家、振付師の紹介が充実

例えば公演のお稽古場情報を視聴していると、タカラジェンヌさんが「〜の場面で〇〇先生の振り付けが素敵で〜」とお話しされている事が多いです。

そこで、〇〇先生とは?となります。

よくお名前を耳にするのが「羽山先生」です。

宝塚語辞典によると「羽山先生」は羽山紀代美先生は1961年入団の元宝塚ジェンヌで、大階段を使った黒燕尾が有名だそうです。

また東京宝塚劇場正月公演星組「ジャガービート」でどよめきを起こした演出家 斎藤吉正先生の記述もあります。

歌うま(歌の上手い人)にアニソンを歌わせたがる節があると、筆者のコメントも面白く、これから斎藤吉正先生演出舞台で注意してみようと思います。

もちろん次回花組「うたかたの恋」の演出家、小柳奈穂子先生や「ENCHANTEMENT(アンシャントマン) -華麗なる香水(パルファン)-」の野口幸作先生の紹介もちゃんとありました。

1989〜2017までの各組の演目とトップスターの任期が表になっていてとても見やすい

巻末に宝塚大劇場、東京宝塚劇場での公演と歴代トップスターのイラストの書かれています。

歴代トップスターの作品、組、任期が一目でわかります。

・初心者ファンが意味を知りたいと思う用語が満載

舞台装置や小道具の説明が豊富で「セリ」は舞台相談の一つというのはわかるのですが、種類や定員まで図説されています。

「盆」も舞台にある回転する円形の舞台装置ですが、一回転の最速スピードまで書かれています。

雰囲気ではわかるけど…という言葉の意味がわかる!

例えばネット界隈で「嫁」という言葉を見かけることがありますが、これはトップスターの相手娘役さんのことです。

だいたい雰囲気でわかるけどはっきりわからないファン用語が多数掲載されています。

その他にも歴代トップスターとトップ娘役の愛称を合わせた呼び方は分かりにくいので初心者ファンには大変ありがたいです。

「エリザベート」に関する記述が多い

「エリザベート」の歴代トートを比較したイラストはトート閣下の髪色(カツラ)の特徴がわかりやすく描かれています。

また「エリザベート」のセリフをファンが日常で使う4コマ漫画も楽しいです。

宝塚歌劇の演目は「ベルサイユのばら」をはじめ舞台がフランス、オーストリア、イタリアなどヨーロッパが多いのですが、ヨーロッパの地図上に作品名が書かれていて非常にわかりやすいです。

「うたかたの恋」についてもヨーロッパの地図上で事件現場となったマイヤーリンクの場所も確認できます。

現在活躍中のスターに関する記述も

次回作「カジノロワイヤル」で退団が決まっている真風涼帆さんについては、2015年宙組「王家に捧ぐ歌」で肌の色を黒っぽく塗る黒塗り講座を開いたそうです。

また愛称の例には現月組トップスター月城かなとさんの「れいこ」が一例として挙げられていました。
 
宝塚歌劇団の初心者向けの書籍には、世界史や日本史を中心に紹介したものや、宝塚歌劇団の歴史に沿って作品を紹介したものとさまざまな種類がありますが、こちらの宝塚語辞典は痒いところに手が届くというか、この言葉の意味は?にすぐ答えてくれる、まさに用語辞典です。

出版から数年経っていますが、今の体制を反映した改訂版が出ても面白いなと思う書籍でした。

ライター・さんなん