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暁千星の華麗なる変貌、月組から星組へ

宝塚歌劇を楽しもう

私がありちゃんを初めて認識したのは、2015年月組1789初演でした。

研4ながらフェルゼン役に大抜擢され、あどけなさが残るものの、堂々としたお芝居と男役として恵まれた体格で舞台上で目を引く存在でした。

なんといってもトップ娘役愛希れいかさんの恋人役で、デュエットもあり、フィナーレの群舞では当時研8だった珠城りょうさんと共に龍真咲さんの両隣でイケイケに爆踊りされていて、、、これはとんでもないスターさんになるなぁと思ったのが第一印象です。

そこからあれよあれよという間にスターダムの階段を登っていったありちゃん。

中でも印象深いのは、2018年月組エリザベートです。

研7最後の新人公演でトートを演じられました。

こちらはスカイステージ の映像でしたか観たことがないのですが、いや、これ本役超えじゃない?と思うほど素晴らしい舞台だったのをよく覚えています。

ほんのり可愛らしさが残る少年のようなトートのビジュアルとお芝居のギャップにやられました、、。

トートのような影のある人間ではない死神という抽象的なお役。

エリザベートに恋をしその狭間で葛藤する心情が表情や仕草はもちろん、セリフの語尾や抜け感?みたいな細かな部分からよく伝わってきていました。

そしてお歌もぐんぐん成長されていて、トートの難しい曲をバッチリ歌いこなし、高音も伸びやかに出ていて”これほんとに新人公演?”と疑いたくなるほど、、。

相手役の美園さくらちゃんはありちゃんの一期下99期。

ありちゃんのバウホール主演作”Arkadia”でもヒロインとしてコンビを組んでおり、新人公演トークなどを拝見してもお互い遠慮のない兄と妹のような関係性でした。

そんなお2人の関係性も相まって素晴らしい新人公演になったのだと思います。

そして、もう一つご紹介したいのが、いつぞやのスカイステージ のBrilliant dreams。

ありちゃんが月組の下級生数人とBBQや触れ合い動物園に行くというなんとも楽しそうな企画だったのですが、その番組でありちゃんの印象が一気に変わりました!

これまで可愛い末っ子下級生のイメージだったありちゃん。

番組内で下級生の皆さんがありちゃんにお世話になったエピソードをお1人ずつ話されていました。

その中で特に印象的だったのが、現在は退団されていますが元月組の蘭世惠翔さん。

男役から娘役へ転向された頃にBrilliant Dreamsの放送があった様なのですが、娘役に転向した最初のお稽古場で暁さんから髪飾りをプレゼントしてもらって本当に嬉しかったしとてもお世話になった。と号泣しながら話されていました。

それに対しありちゃんは”前回の新人公演を観て何か悩んでるのかな?という気がして心配していた。

そしたら娘役へ転向すると発表がありそういうことだったのか!と。だから娘役になってもこれからも応援してるよというエールの気持ちで髪飾りをプレゼントした”とのこと。

なななんとイケメン、、、!!!!悩みがあるから聞くよ?みたいなど直球ではなくさりげなさが粋ですよね!!

頼れるお兄さんという感じで番組内でしっかり場を盛り上げてリードされていました。

そしてそれから約3年後、2022年5月27日付けで星組へと組替えが決まります。

組替え前最後の月組公演”ブレノスアイレスの風”で演じたニコラス。

正塚先生の表現するTHE 男の中の男が詰まったお役。までのありちゃんのお役にはなかった持ち味を見事に演じていました。多くは語らず内に情熱を持ったニコラス。

ただ立っているだけで、歩いているだけで、ニコラスという人物が舞台の中で息づいていて、、正塚先生の作品は個人的に大好きなのですが、男役、娘役という概念を取っ払った上で1人の人間として舞台に存在している所にリアリティがありますし、正塚先生の作品は男役としてものすごく学びが大きく成長されるとよく言われます。

ありちゃんも全くその通りでブレノスアイレスの風を経て、星組へ組替えというタイミングは素晴らしく良かったなぁなんて思います。

また一つ男役として階段を上って星組での大躍進に繋がったのかなと思っています。

ここまでは月組時代の暁千星さんの素晴らしさについてお話させていただきました。

思いが強くついつい長くなってしまいましたので(笑)、次回は星組での活躍を中心にありちゃんについて語りたいと思います!