昨日、紅さんは宝塚大劇場をご卒業されました。
タカラジェンヌとして私たちに姿を見せてくださるのは、大阪と東京のディナーショー、そして東京宝塚劇場公演を残すのみとなりました。
昨日の万里柚美組長が読まれた紅さんからのメッセージの中に、柚希礼音さんが退団された時、自分が熱い星組を必ず繋いでいかなくては!と思ったとありました。
柚希礼音さんの最後のディナーショーで、柚希礼音さんが紅ゆずるさんの肩に手を置かれた後に、紅さんが歌われた「星を継ぐ者」は、必ず星を継ぐ人になられるんだな、と確信しながら涙して聞いたナンバーでした。
そして見事に紅さんは星を継がれ今日まで「清く 正しく 美しく 朗らかに」まっすぐ歩いて来られました。
星組といえば、熱い組!初舞台生が組配属の時には、星組だったらどうしよう~となってしまう組だとよく言われます。
下級生の組子さんが、どんなに端にいても、私もうダメなんじゃないかなとくじけそうになっても、上級生の皆さんが、それを見逃さず!ほっとかない!のが星組!なんだそうです。
紅さんご自身もその星組愛に助けられ、そしてそれを決して絶やしてはいけない!と柚希さんが退団された時に決意されたのではないでしょうか。
柚希さんには、ほんとにほんとに何度も何度も怒られた!とおっしゃってましたが、その星組愛に感謝され、今日のご自分があるとおっしゃる紅さんです。
そしてそれをそのまま星組っ子の礼真琴さんに継いでもらうことが本当に嬉しいとおっしゃっていました。
柚希さんと紅さん、本当に仲良しのようで、柚希さんの退団前などは、スカイステージのトーク番組などで、もう上級生下級生を感じさせない会話をされ、微笑ましく見ておりました。
ある時、お二人が真剣に話をせねばならなくなり、場所はどうしよう?と考えた挙句、お二人が大好きな温泉に何時間も浸かりながら話したというエピソードもあったようです。
紅さんは柚希さんをにゃんにゃん(ディズニー映画「モンスターズ・インク」の主人公サリーの愛称・・・柚希さんがサリーに似ているからと♪)と呼び、にゃんにゃんのバルーンが柚希さんのお茶会会場に届いたこともありました。
おちゃめ+愛!ですねー。
さよなら公演の「GOD OF STARS-食聖-」「Éclair Brillant」
紅さんのご希望により、笑顔でさよなら♪の公演です。
演出家の先生やお衣裳の先生のお計らいでいろんな場面に今までの紅さんの足跡が散りばめられているようですよね。
中でも、柚希さんとの絆や仲の良さを感じる衣裳が何度か出てきます。
お芝居で華形さん演じられるエリック・ヤンが着ているかっこいい迷彩柄のスーツ。
これは柚希さんのさよなら公演「黒豹のごとく」で柚希さん演じられたアントニオの衣裳です。
あの「こいつめー」の名台詞の場面です。
また、瀬尾さん率いる“パラダイス・プリンス”のメンバーが柚希さんの武道館スーパー・リサイタル「REON in BUDOUKAN~LEGEND~」の衣裳を着用。
柚希さんがあのかわいらしい衣裳を着てロミオとジュリエットのダンスを教えてくれました♪
そしてそして、ショー「Éclair Brillant」で、クンバンチェロを歌う紅さんが着用されているのは、柚希さんの「眠らない男・ナポレオン」のディユエットダンスのお衣裳ではありませんか!
そして最後の燕尾服、きらきらした特別な飾りは何も無くみんなと同じ衣裳を着たかったという紅さん、柚希さんも同じお考えでした。
宝塚のお衣裳は、代々着用されることがよくありますが、その時に着用される方が名札を縫い付けられるようで、それはどんどん新しいものに入れ替わるのではなく、どんどん重ねていくんだそうです。
生徒さんは、衣裳をいただかれた時、その名札を見るのが楽しみ!と聞いたことがあります。
憧れの上級生のお名前を見て、勇気をいただいて励みにされるのでしょうね。
また、ショーの場面、「ボレロ」。
こちらも柚希さんの大劇場・東京宝塚劇場公演「BOLERO」を思い出させる、星組魂1つになった!と感じる場面でした。
このような粋な温かい計らいの散りばめられたさよなら公演。
星組が大好きな紅さんの愛が込められていて、この「愛」に私たちファンは心惹かれて温かな気持ちになり、こちらこそありがとう!と言いたくなります。
最後に銀橋に出て来られた時のご挨拶では、この場に居ない方々にも感謝しているとぐっと涙をこらえておっしゃったのが印象的でした。
きっと恩師の先生方、星組の先輩方、そして会のお世話になられた方々を想われたのでしょう。
どこまでも想いの深い方なのですね。
相手役、綺咲さんにも「相手役があーちゃんでよかった!」と・・・。
トップさんの相手役を努めて、こんなにこんなに嬉しい言葉はないですよね。
そして、昨日大劇場では、柚希さん在団時に客席から応援していたあの懐かしい声が、なんども響いていました。
紅さんもしっかり応えられ、これも客席からの星組愛だと思いました。
紅さんは、東京宝塚劇場最後の日まで、「清く 正しく 美しく 朗らかに」を全うされ、その日に見事に「星を継いだ者」の任務を終えられることでしょう。