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千秋楽で見た次期トップコンビ柚香光と華優希の魅力を語る

宝塚歌劇を楽しもう

9月30日は花組宝塚大劇場公演「A Fairy Tale-青い薔薇の精」「シャルム!」が千秋楽を迎え、全国各地と台湾、香港の映画館でライブ中継されました。

ライブビューイングで見た明日海りおさんさよならショーの感想と次期トップスター柚香光さん、トップ娘役の華優希さんの魅力と期待をお伝えしたいと思います。

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男役「明日海りお」宝塚大劇場を去る

大階段を下りて挨拶をされる明日海りおさんのお衣装は黒燕尾、お芝居では役を演じ切り、ショーではショースターが憑依する、そんな男役、明日海りおさんの宝塚大劇場最後の姿でした。

宝塚歌劇団入団から16年、トップスターに就任されて5年、舞台に立ち様々な役を演じてこられた明日海りおさん、思い残すことはないのかもしれませんね。

後述しますが次期トップコンビをここまで導いてこられたし。

ライブビューイングに映る観客たちの後ろ姿。
「二十七代花組トップスター明日海りお卒業致します」と書かれた退団公演仕様の会服がカメラ前を埋めており、明日海さんファンの劇団への貢献度を見た思いでした。

花組トップスター就任からの楽曲で構成されたサヨナラショー、月組準トップから花組への組替えのときは、立場の重さと組カラーの違いからのプレッシャーが相当なのでは、と想像していたことを思い出します。

「エキサイター」を客席降りで歌われた明日海りおさん、花組の男役、花組のトップスターに相応しいサヨナラショーでした。

トップスターの準備は整っている、お芝居「A Fairy Tale-青い薔薇の精」で見た柚香光さんの魅力

柚香光さんを初めて認識したのは2015年の大劇場花組公演「カリスタの海に抱かれて」でした。

急に歴史上の人物ナポレオンとして出てきた驚きもあり、「なんとやんちゃな演技と奔放な歌唱をするスターさんだ!」と思ったものでした。

うまいとか下手とかではなく、「やんちゃで奔放」が、当時の柚香光さんの印象です。

入団6年目のフレッシュな勢いあふれる柚香光さん、顔立ちがはっきりしていて、ショーでは早くから場面をもらっている生え抜きスターとして花組ファンに愛されていることを知りました。

奔放な演技が変わったな、と決定的に感じたのは、昨年の「MESSIAH(メサイア) −異聞·天草四郎−」の洗礼名リノ、こと南蛮絵師の山田右衛門作の役でした。

信仰とか悲しみとか、報われない愛とか、演技もそしてお衣装も派手さがなく、地味で抑えた演技なのに引き込まれて「れいちゃんが大人になった!」と実感したのでした。

本作「A Fairy Tale-青い薔薇の精」でも、ニックおじさんの記憶と教えを取り戻していく心の動きをよく表現されていました。

また、劇中のお歌にもかつての不安な音程や声量不足はありません。

トップスター就任を聞いたときは、もうちょっと二番手で見たい、と思いましたが、今この時期にトップスター就任を決められる劇団の判断に脱帽です。

ところが、です。

勝手なもので、あのやんちゃなお芝居と奔放な歌唱のれいちゃんが、大人になったことを寂しく感じてしまうのも事実です。

「れいちゃんが大人になった」喪失感は、サヨナラショーでの「メロディア」のソロ(おそらく公演の歌よりお稽古の回数も実践の機会も少なかったのでしょう)で一安心(失礼ですね、ごめんなさい)。

音程不安な柚香さんがいとおしくてたまらなかったという···。

逆に言えば、苦手な歌を、公演に向けて何度となくお稽古を繰り返されているのだ、ということが想像でき、きっとトップスターに就任されてからもどんどん成長されるのだ、と期待があふれてしまいます。

可愛いだけじゃない、宝塚大劇場公演中に進化したトップ娘役華優希さんの魅力

成長著しい、といえば、トップ娘役の華優希ちゃん。

初日付近の8月末に大劇場で見た時と比べてお芝居が、格段に豊かに深くなっていました。

幼少期のシーンは、あどけなさを残しながらより可愛く、大人になってからの姿、直立でセリフを言うシーンではセリフにドラマを感じます。

最後のシーンの役で表現された寂しさとか困難とか人生を乗り越えて、幼少期から信じたことを信じ続けている姿に説得力がありました。

もともと、お芝居の評判はよかった娘役さんですが、1か月と少しのこの公演ではっきりわかるほど変化がありました。

相手役として明日海りおさんから吸収されたことは多かったのでしょう。

明日海りおさんの退団公演1作のみ相手役とされたこと、この劇団人事にも、さすが数々のスターを育ててこられた宝塚歌劇団だと感心しました。

花組次期トップコンビ柚香光、華優希を応援しましょう

柚香光ファン、華優希ファンの方には怒られてしまいますが、「A Fairy Tale-青い薔薇の精」の千秋楽ライブビューイングを見るまでは、正直、不安を感じていた次期花組トップコンビ。

同じように感じておられる方が、もしいらっしゃるなら、「大丈夫です!」と言いたい。

どんどん成長されている新コンビ、花組のトップコンビとして、組を引っ張っていかれる二人を一緒に応援しましょう。

「A Fairy Tale-青い薔薇の精」「シャルム!」の東京宝塚公演は10月18日から11月24日まで。

千秋楽はライブビューイングもあります。

チケットが取れた方、明日海りおさんの最後を見届けるとともに、新トップコンビにも注目です。

また、新トップコンビのプレお披露目公演は
2020年1月に上演される東京国際フォーラムCのダンスコンサート「DANCE ORIMPIA」です。