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縣千さんがあがってきている!雪組全員の勢いがすごい蒼穹の昴

宝塚歌劇についての雑記

宝塚大劇場雪組公演『蒼穹の昴』もいよいよ千秋楽が近づいて来ました!

東京宝塚劇場での公演を心待ちにされている方も多いと思います。

開幕直後の観劇は、絢爛豪華な衣装や舞台装置ストーリーが素晴らしく、多くのシーンで涙が出ました。

しかし今回は雪組組子さんの勢いある演技に鳥肌が立つようなシーンが多く、舞台の成熟ぶりに圧倒されました。

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全員主役?と思えるほどキャラクターが濃くなっている!

原作が1200ページ以上の大作とあって、登場人物も多いのですが、主人公の梁文秀(彩風咲奈さん)だけでなく、春児(朝美絢さん)玲怜(朝月希和さん)順桂(和希そらさん) 王逸(一禾あおさん)西太后(一樹千尋さん)、光緒帝(縣千さん)譚嗣同(タンストン)(諏訪さきさん)とあげればキリがないほど多くの人の人生が描かれています。

個人的には登場人物全てが主人公と思えるぐらい個性が際立って、より人物像がはっきり理解できました。

日が経つにつれ、お芝居の熱量が増し完成度がどんどん上がっていると思います。

役が役者を育てるのか?

この作品は背景が中国清王朝が滅亡に向かう動乱の時代です。

実在の西太后、李鴻章、光緒帝が登場します。

時代の激流の中で必死に脚を踏ん張って生きる登場人物達と、雪組生皆さまの舞台に対するむき出しの情熱が重なり、ますます重厚な作品へと進化していました。

専科大量出演が良い影響を与えていると思う

今作では専科6名出演も話題になっていましたが、専科大量出演と組子さんの成長は無関係ではないと思いました。

きっと雪組組子さんの演技力アップに素晴らしい影響を与えられていると思います。

あがちん(縣千さん)がギラギラあがってきている!

縣千(あがたせん)さんは2022年『Sweet Little Rock ‘n’ Roll』バウ単独初主演『夢介千両みやげ』新人公演で主演を果たすなど将来有望な男役スターの一人です。

初回観劇の時は、育ちのいいプリンスという感じで、運命に翻弄されていく無力さを感じました。

今回の観劇ではギラギラとして国を変えようとする熱量多めのプリンスになられていました。

思うように国を動かせないジレンマも、苦悩する様子も手に取るように伝わってきました。

セリフは同じなのにこんなにも印象が変わるのかと、驚きました。

これからのますますの成長が楽しみなお一人です!

譚嗣同(タン・ストン)と玲怜の恋

宝塚歌劇ですので、トップ男役と娘役がカップルですが、この作品では、朝月希和さん演じる玲怜と諏訪さきさん演じる譚嗣同(タン・ストン)の恋模様がとても深く心に刺さりました。

諏訪さきさんは譚嗣同(タン・ストン)の純粋で一途な性格と玲怜への恋心を巧みに表現しておられました。

黒牡丹(ヘイムータン)の真ノ宮るいさんのセリフが記憶に残る

真ノ宮るいさん演じる黒牡丹が春児に「人間はな、出来ないと思ったら、真っ直ぐ歩くことだって出来やしねえんだ。」というセリフは短いですが深く印象に残ります。

真ノ宮るいさん自身が、毎公演朝美絢さんとの息のつまるような緊張感のある京劇の立ち回りを演じられているからこそ、このセリフに説得力が増しているのかもと推察しています。

ここ一番のセリフを観客の心に届けられる素晴らしい男役さんです。

最後のフィナーレは一瞬で終わるほど

フィナーレも舞台の壮大さがそのまま表現されていて、いつも記憶に残らないほど体感時間があっと言う間のフィナーレです。

舞台装置の影も素晴らしい!

今回は二階席からの観劇でした。

舞台装置の影がストーリーに深みを持たせる効果が抜群でした。

富貴寺の長く伸びる影がこの寺に集う元宦官達の過去を想像させます。

また、梁文秀の故郷の荒野の広がりも舞台の奥行きいっぱい使われていて、まるで映画の様な立体感がありました。

2階席で観劇をされる方にはぜひ中国の広さと暗い影が舞台装置で再現されている点にも注目していただきたいです!

彩風咲奈さんのパワーが増して、組子さんが呼応する

今回は縣千さん諏訪さきさん、真ノ宮るいさんら若手の成長が素晴らしく感じました。

何よりトップスター彩風咲奈さん自身の歌も演技もダンスもパワーアップして、そのパワーに組子さん達が全力で呼応しているようでした。

宝塚大劇場千秋楽目前ですが、開幕より勢いがすごく増していると感じました。

このままの勢いを持って東京宝塚劇場で圧倒する舞台を届けていただきたいと強く思いました。

ライター・さんなん