5月3日から、「月組東京宝塚劇場公演 夢現無双 クルンテープ天使の都」が始まりました。
観劇のため東京宝塚劇場へ行ってきました。
GW中ということもあり日比谷周辺は大勢の人で賑わっていました。
月組2番手スターの美弥るりかさんがこの公演で退団されるとあって、入り待ち出待ちも大変たくさんのファンの方が並んでいらっしゃったようです。
あと1ヵ月で男役の美弥るりかさんを見られなくなると思うと本当に残念で仕方がありません。
「グランステージ 夢現無双」
有名な剣豪宮本武蔵の半生を描いたお芝居です。
珠城りょうさんは天下無双を志す破天荒な宮本武蔵役がよく似合っていらっしゃいました。
ただ、武蔵の目指す「天下無双」や「独行道」というものが私にはちょっと理解しづらい内容であり、話の流れが切れ切れなためにお話の中に入りにくかったのが残念なところです。
この公演から娘役トップとなった美園さくらさんは、耐えに耐えるお通役。
さくらさんのイメージに合わないような気がしていましたが、お通はちょっと気が強いところもあって思ったより合っていると思いました。
お通の心情には共感しやすく何度も置いていかれるお通が可哀想で、美園さくらさんの涙にもらい泣きしました。
そして美弥るりかさんは美しき孤独な剣士佐々木小次郎役。
まさしく適役です。
美弥るりかさんの最後となるお芝居としては、小次郎の登場場面が細切れなために物足りなさが残りましたが、登場すると一人だけ別世界にいるような存在感と孤独感が感じられました。
月城かなとさん演じる又八はだめだめのお調子者ですが、なぜか憎めないキャラクター。
そろそろ大劇場で二枚目のかなとさんを見たいです。
暁千星さんは吉岡清四郎、着流し姿の京男、大人の役を好演されていました。
吉野太夫の海乃美月さんは足のケガのためお芝居のみの出演でした。
容姿のみならず芸・人格の備えていたという太夫役を見事に演じられていました。
娘役の結愛かれんさんが男の子役城太郎を元気いっぱい楽しそうに演じられていたのが印象に残りました。
大劇場公演からいくつか演出の変更があったようです。
有名な巌流島の戦いが少し長くなりました。
ここはクライマックスですからもっと長くてもよいのではと思ってしまいました。
「レビュー・エキゾチカ クルンテープ 天使の都」
クルンテープというのはタイの首都バンコクのことだそうで、タイをモチーフにしたショーです。
衣装やセットなどに黄金がふんだんに使われていて世界観が宝塚にぴったりでした。
珠城りょうさんと美園さくらさんのトップお披露目らしい結婚式の場面・初々しい振付のデュエットダンスがあると同時に、るりかさんの退団公演らしい涙を誘う演出もあり、感情が揺れるショーとなっていました。
珠城りょうさんと美弥るりかさんが二人だけで踊る蓮の花の場面が幻想的でとても印象に残りました。
月城かなとさんと暁千星さんのユニークなムエタイの場面、さくらさんと男役スターさんの場面、輝月ゆうまさんの音域の広すぎる素晴らしい歌声、「シャルウィダンス」をスターが歌いつなげて全員で歌いあげる場面など。
そして・・・美弥るりかさんが黒燕尾で上手からせり上がり銀橋を渡りながら歌い上げて下手でせり下がる・・・珠城りょうさんはじめ男役スターのみなさんが黒燕尾・ターバンで踊る・・・そこへターバンをつけたるりかさんが下手からせり上がって皆の方へかけより皆でダンス・・・というこの一連の流れが涙なくしては見られない場面でした。
お芝居ショーともに、美弥るりかさんへの拍手が誰よりも大きくてお客様の美弥るりかさんへの愛を感じられた観劇となりました。
観劇後は、キャトルレーヴで美弥るりかさんの退団ポストカードセットと付箋を購入！。
美弥るりかさんはじめ退団者の皆さんが千秋楽までお元気でそしてお幸せに過ごされますよう心からお祈りいたします。
ライター：micho
