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少女漫画原作の宝塚作品を紹介

宝塚歌劇を楽しもう

女漫画を原作にした宝塚歌劇の代表作と言えば、『ベルサイユのばら』。

宝塚歌劇団は1974年に池田理代子先生原作の『ベルサイユのばら』を初めて舞台化しています。

当時赤字続きだった宝塚歌劇団はこの『ベルばら』の大ヒットで息を吹き返しました。

幾度となく再演されてきた『ベルばら』は宝塚歌劇の代名詞的な作品になりましたが、少女漫画が原作の魅力的な作品は他にもあります。

今回は100周年以降に上演された少女漫画が原作の宝塚作品をいくつかピックアップしてご紹介したいと思います。

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『伯爵令嬢―ジュ・テーム、きみを愛さずにはいられない―』

1979年~1984年に描かれた細川智栄子あんど芙ーみん先生の『伯爵令嬢』が原作の作品。

ちょっと古めかしいけれど、少女漫画特有のロマンチックな物語は宝塚に合っていたと思います。

19世紀末のフランスを舞台に、若き新聞王で公爵家の子息でもあるアランと孤児院出身の少女コリンヌが出会い、障害を乗り越えて愛を成就させるまでを描いています。

アランを演じたのは当時の雪組トップスター早霧せいなさん。

早霧さんの歌った主題歌がインパクト大です。

早霧さんアランの見目麗しさ、美男ぶりには惚れ惚れしましたし、コリンヌへの壁ドンや愛を打ち明ける様はまさに少女漫画の王道。

コリンヌを演じた咲妃みゆさんも漫画を意識したビジュアルでお芝居ではヒロイン力を存分に発揮しています。

早霧さんの同期でアランの敵役フランソワを演じた夢乃聖夏さんは、色濃い演技で存在感がありました。

この公演は生田大和先生が脚本・演出を担当し、2014年に日生劇場で雪組新トップコンビのプレお披露目として上演されています。

『ポーの一族』

永遠を生きるバンパネラの物語は舞台化が長年の悲願だった小池修一郎先生の演出で2018年に花組で実現しました。

エドガー役の明日海りおさんとアラン役の柚香光さんの表現力、ビジュアル再現率の高さがあってこその作品と言えるかもしれません。

シーラ役の仙名彩世さんの美しさ、エドガーの妹のメリーベルを演じた華優希さんの愛くるしさも印象に残りました。

公演のチラシをご覧になった原作の萩尾望都先生は「そこにエドガーがいた。イメージを上回るイメージ、遠い時を超えて現実に抜け出てきたみたいなあなた」と公演プログラムに賞賛のメッセージを記されています。

繊細な『ポーの一族』の世界を板の上で作り上げた小池先生の手腕が光った作品ではありますが、期待に応えた花組生の演技も素晴らしいものでした。

来年1月に梅田芸術劇場メインホールにて『ポーの一族』は外部公演が決まりましたが、宝塚を卒業された明日海りおさんが再びエドガー役に挑戦され、俳優の千葉雄大さんがアラン役を務めることも話題になっています。

『天は赤い河のほとり』

1995年から2002年まで「少女コミック」で連載された篠原千絵先生の長編作品を宝塚歌劇で舞台化。

脚本・演出は小柳奈穂子先生で、2018年に宙組トップコンビの真風涼帆さんと星風まどかさんの大劇場お披露目公演として上演されました。

現代の女子高生、鈴木夕梨(ユーリ)が古代オリエントのヒッタイト帝国にタイムスリップし、優れた器量の持ち主である第3皇子カイルと出会います。

皇位継承をめぐる陰謀や強国との対立、争いの中で、カイルはユーリを愛するようになり、ユーリもまたカイルのそばで生きようと心に決めますが…。

ユーリは元気でまっすぐな女の子。勇気を兼ね備えた少女漫画のヒロインは古代の男たちにモテモテで、舞台度胸のある可愛いまどかちゃんにぴったりのお役でした。

ユーリを大きく包み込むカイル役の真風さんを筆頭に、エジプトのラムセス将軍を軽妙に演じた芹香斗亜さん、さわやかなザナンザ皇子を演じた桜木みなとさんなど、ユーリを取り巻く宙組男役陣のカッコよさを堪能できる作品になっています。

最後に

10月9日からは東京宝塚劇場で花組公演『はいからさんが通る』が始まりました。

『はいからさんが通る』も大和和紀先生の少女漫画が原作ですが、主演の柚香光さんは昨年『花より男子』の道明寺司役でも少女漫画のキャラクターを演じ、話題になりました。

『はいからさんが通る』では伊集院少尉の優しさ、麗しさを見事に表現し、初演から進化を遂げている柚香さん。

原作ファンの方にも喜んでいただけたら嬉しいですよね。

宝塚歌劇と少女漫画、どちらにも共通するのは女子の夢と憧れが詰まっている世界だということ。

今後もファンに夢を与える魅力的な作品の誕生を期待しています!

↓こちらは、宝塚歌劇団を題材にした漫画です。