先日発表された宝塚歌劇団雪組さんの次回公演退団者一覧を目にして、ショックを受けたファンの皆様がとても多いことはSNS等での反応を見ていても明らかかと思います。
いつだって退団者の一覧を見るのは悲しいことですが、トップスターさん達の退団公演ともなればいつもの公演よりも退団者が増えることもありその悲しさも倍増というものです。
更にはその中にご贔屓さんであったり、好きなタカラジェンヌさんがおられたらその悲しみも増し増しになるわけでして…。
彩凪翔さん、笙乃茅桜さん、煌羽レオさん、真地佑果さん、ゆめ真音さん、朝澄希さん。
どなたにしても雪組にとってなくてはならない存在と言っても過言ではない面々です。
今回はその中でも1番の上級生さんである彩凪さんについてこれを機会に過去ご出演されていたおすすめ作品を独断と偏見ではありますがおすすめを紹介したいと思います。
彩凪翔さん出演のオススメ作品
悲しい時はもうどっぷりとその悲しみに浸かりながら出演作品を見るに限ります!
まず始めにご紹介するのは彩凪さんが初めてバウ主演をされた「春雷」です。
原作はヨハン・ヴォンフガング・フォン・ゲーテの小説「若きウェルテルの悩み」で、演出は先日宝塚大劇場の千秋楽を終えたミュージカル『ピガール狂騒曲』~シェイクスピア原作「十二夜より」~でも知られる原田諒先生です。
こちらの作品は原作が作者であるゲーテの半自伝的小説とも言われており、発表当時はヨーロッパ中にセンセーションを巻き起こし若者達に大きな影響を与えた作品としても知られています。
彩凪さんはその作者であるゲーテと物語の主人公であるウェルテル役として出演されました。
法律を学んだウェルテルは叔母の遺産処理の為田舎のワールハイムへ赴き、そこで大湖せしるさん演じるロッテに出会います。
ウェルテルは清らかなロッテに惹かれ、いつしか二人は愛し合うようになりますが、実はロッテには鳳翔大さん演じるアルベルトという婚約者がいました。
ロッテへの想いを断ち切ろうとしますが…いつしかお互いの想いだけではなく友人の生死や閉鎖的な社会とのしがらみ等、現代の私達にも色々考えさせられる深いテーマが織り交ぜられています。
ちなみに、こちらは大湖さんも娘役に転向されての初バウヒロイン作品になりますので、今や舞台で頼もしさしかないお2人の初々しいお姿が見られるという意味でもおすすめです。
次にオススメするのは『伯爵令嬢-ジュテーム、君を愛さずにはいられない-』です。
早霧せいなさんと咲妃みゆさんのトッププレお披露目公演になりますが、原作が少女漫画というだけあって胸キュン要素満載で今の皆さんのお心に染みるシーンが多くあることかと思います。
彩凪さん演じるリシャールは目の見えない青年で、咲妃さん演じる孤児院で過ごすコリンヌの良き理解者良き友人でした。
ある日、リシャールはコリンヌに想いを伝え晴れて付き合うことになりますが、ひょんな事で孤児院を訪れた早霧さん演じるアランはコリンヌに一目惚れします。
経営難に陥っていた孤児院を援助する引き換えにコリンヌに結婚を迫りますが、リシャールの存在を知り嫉妬をするも自身の友人でもあるリシャールに目の手術を勧め一旦はコリンヌを残し2人パリへ向かいます。
しかし実は孤児であったコリンヌはロンサール伯爵の令嬢であったことが判明し2人を追うようにパリへ向かうことに。
ところが行きの船で自己にあい溺れたコリンヌは記憶喪失になってしまい…。
早霧さん演じるアランと彩凪さん演じるリシャール…。
どちらもイケメン過ぎて私だったら悩み倒して一生を終えそうです…。
金髪ロングヘアをなびかせる彩凪さんのかっこよさといったらもう最高としか言い様がない完璧なビジュアルなので是非ともチェックされてみてください!
最後におすすめするのは『るろうに剣心』です。
これまでビジュアルを活かした所謂イケメン役を演じることの多かった彩凪さんですが、なんとこの作品では悪役である武田観柳役を熱演!
幕末に「人斬り抜刀斎」として恐れられた早霧さん演じる伝説の刺客・緋村剣心。
明治維新後は「不殺(ころさず)」を近い、流浪人として全国を旅している途中に咲妃さん演じる神谷薫に出会い様々な事件に巻き込まれながらも仲間達と協力して突き進んでいく、という少年漫画のセオリーに沿った内容ではありますが映画化や松竹版等様々な展開をされている程の人気作品になります。
原作の中での阿片編と呼ばれる部分に望海風斗さん演じる加納惣三郎というオリジナルキャラクターを添えてのストーリーとなっており、彩凪さん演じる武田は剣心や薫に楯突く小悪党のような立ち位置にはなるのですが、毎日の日替わりアドリブであったり原作同様ガドリング砲への強い執着を見せたりとお金大好き!というこれまで演じてこられた2枚目キャラは何処?!と驚くくらい振り切って演じてくれているので抱腹絶倒間違いなしです!
悲しい時ほど楽しく笑い飛ばして元気をだして英気を養うことをおすすめいたします。
この他にも『ルパン三世-王妃の首飾りを追え!-』の石川五ェ門や『ローマの休日』で役替わりであったアーヴィング・ラドビッチやマリオ・デ・ラーニ、『ハリウッド・ゴシップ』のジェリー・クロフォードなど、挙げると切りがないくらい多くの魅力的なキャラクターを彩ってこられた彩凪さん。
残る『fff-フォルテッシモ-~歓喜に歌え!~』ではかつて『春雷』で演じられたヨハン・ヴォンフガング・フォン・ゲーテを再び演じられることになっています。
かつてのゲーテとはまた違う、数年間の経験と努力を重ねられた上での彩凪さん演じる別世界のゲーテを心から楽しみにつつ、それまで過去作品を見て少しでもお気持ちが和らげばと思います…。