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宝塚歌劇の沼にハマった話

宝塚歌劇を楽しもう

「柚希礼音」私が初めて宝塚に魅了された星組男役トップの人。

仕事と家庭と子育てと、全てに忙殺され、女性であることをすっかり忘れてしまっていた時に、仕事で観劇のチケットを頂き、2階席から出会いました。

観劇に慣れていない私は「寝てはいけない」と必死でした。

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最初は宝塚に期待しなかった

実はその時はまだ宝塚に何も期待をしていませんでした。

「The Lost Glory —美しき幻影— 」男女の愛憎劇に、トップの悪役、明朗な話ではないのでまったくストーリーが入ってこず、ハッピーエンドでなかったから見ていて晴れない。

今考えると、よくここからもう一度宝塚へと思えたなと不思議です。

第二幕「『パッショネイト宝塚!』第一幕とは打って変わって、華やかなショーが始まりました。

宝塚といえば、という明るく軽快さ。「サンバ」の音楽に、なんとも言えないドキドキ感とワクワク感、拙い文章力でしか表現できないのが悔しいくらいですが、宝塚の華やかな世界を少し見ることができた夢の時間でした。

観劇後、「宝塚を見た」という事象だけが自分の中にあった感想でした。

誘われて劇場に通うように

娘の幼稚園のママ友であり、同じ仕事仲間に宝塚大ファンな方がいらして、その方に声をかけて頂き、仕事が終わってから劇場へ通うようになりました。

その繋がりがあったからこそ色、組のカラーの違い、トップの入れ替え時期、今のトップは何年続いている、次のトップ候補は、と楽しい話をしながら歩いていたので、地下鉄から劇場へ向かう長い長い登り階段が本当なら辛くしんどいのに、夢へと続く時間だから、苦しささえ忘れていたのだと思います。

魅力は、1階席前から2列目の左通路側

目が合う席を狙って。「目が合ったわ」なんて一緒にきた人とボソッと声は私もするし隣に座っている数名が同じ話をしていたり。

私だけじゃない、でもいんです。

みんなの心に響いているのだから。

同じ公演を何度も観るように

同じ演目でも日毎にアレンジがあるので、毎度毎度アドリブが入ります。

特に、最終日は格別です。

本当に「笑」を取りに行くような感じがしていたのは私だけではないはず。

ステージに近いからこそ、表情、笑顔、息遣い、背中の上がり方が分かる、何度も見ているから、この場面はこの人を追っていたい、という見方ができる。

通い詰めて何度も観て楽しむことは本当に最高です。

宝塚は、学生時代に貪り読んでいた「少女漫画」に出てくる素敵な王子様が2次元から出てきたような世界。変な言い方かもしれないですが、現実の男性より男の中の男を追求した宝塚の男役トップオブトップ。

誰にも邪魔されない真っ当な浮気。

心底恋焦がれることができる世界でした。

3番手、2番手、トップが羽を背負って大階段から降りてくる締めのシーン、重量を感じさせない颯爽と歩く姿にまた胸が高鳴ります。

お辞儀はゆっくりすぎず、速すぎず、すると風圧がで、なんとも言えない良い匂いがします。

汗が飛んできても嬉しい、聖水のような、天に昇れるような気分です。

また欠かせないシーンが「ラインダンス」です。

男役も女役も一緒になってのダンス。

真ん中はやはり目を引く子。

いい役をやっていた男役の子が配置されている気がします

普段は男役だからそんなに足が露わになることもないのでしょうが、一生懸命さとフレッシュさが溢れています。

今は、「コロナ禍」のため、出入り出待ちは禁止となっているようですが、宝塚の出待ちは、
携帯でとっても良いとされる時間です。

劇場の前にファンクラブの役員の方が随行され、送迎を担当されています。

車の送迎もあり、車種までわかるのですが、地方ナンバーもありました。

ここではファンとの交流場、今日の一言を話されたり、手紙を受け取ってくれたりしたあと、颯爽とホテルへ帰られていく。

残念ながら私はファンクラブには入会しておりませんが、宝塚のファンは、礼儀正しく、ファン同士の揉め事もありません。

間違った行為をしてしまっても、怒るのではなく、優しく諭してくださるようです。

お互いの好きな人を尊重しあい、気持ちも分かり合えるので、素敵な宝塚愛を感じられる場所です。

宝塚引退後、多くの方は俳優業に移行されますが、ごくごく普通に生活をされていらっしゃる方もおられます。

過去、ジェンヌだった方が意外に近くにいらっしゃり、とても気さくです。

誰も深掘りはしません。

その方もとても気さくで丁寧でやはり内面から出るものがあるのでしょう。

もし青春をやり直せるなら・・・

私も青春をやり直せるなら、戻れるなら目指してみたいなと思いますが、とても厳しい世界だと思います。自分の娘に挑戦させたいなと憧れは少なからず抱いたことはありますが。

また宝塚のお陰で歴史が好きになりました。

時代背景を覚えられないのが歴史ですが、観劇を通してみると妙に納得できたりします。

記憶に残りやすいのと、この時代が重なるのかと、本を読んで学ぶより断然わかりやすいのではないかと思います。

私が大好きな「眠らない男・ナポレオン ―愛と栄光の涯に―」何度観ても最高です。

ナポレオンの魅力、孤独、妻への深い愛情。若さだけで女性を選ぶわけではなく、真実の愛を貫きたい気持ちと政治の中での葛藤が描かれています。

またあの視線、あの声、動きに魅了され、幾度となく恋に落ちる感じが好きでたまりません。

これぞ柚希礼音の魅力を最大限に引き出した作品だと思っています。

もし、宝塚をまだ知らないという人がいたら、ぜひ一度観てほしい。

圧倒的に本物を見て仕舞えば絶対によさがわかります。

「百聞は一見にしかず」この言葉につきます。
男の中の男を演じ、夢の世界に連れて行ってくれ、女性なら誰しもお尻がふわっと浮くことができると思います。

心が潤い、娘役に自分を重ねこんな風にエスコートされる女性を妄想し、それで大満足。

理性をかろうじて保ちつつ、目の保養に宝塚、最高です。