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ちょいモヤ?星組『バレンシアの熱い花』最速ノーカット放送

宝塚歌劇についての雑記

宝塚歌劇団星組全国ツアー公演『バレンシアの熱い花』の、全国ツアー最速ノーカット放送が発表されました。
タカラヅカ・スカイ・ステージで、5月21日(日)21時から放送です。
皆さま忘れずに、テレビの前に集合しましょう。

「最速」「ノーカット」という言葉にときめきますが、ちょっとモヤモヤすることもあります。
今回はその思いを書かせていただきます。

あくまで個人の意見ですので、ご理解のある方だけお読みください。
最後までお付き合いいただければ、幸いです。

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Blu-rayは差し替えあり

スカイステージでの放送と同時に、Blu-rayの発売も発表されました。

こちらは「使用楽曲の音楽著作権上の理由により、一部音楽の割愛・差し替えがございます」とのことです。

いったいどの曲が割愛、もしくは差し替えになるのでしょうか?

宝塚の作品ではよくあることとは言え、どれも素敵な曲ですのでとても残念です。

著作権のハードルの高さは「舞台 < テレビ放送 < ソフト(Blu-ray・DVD)」となります。

テレビ放送は出来ても、ソフト化は無理だったのでしょう。

また舞台作品に使われる楽曲の著作権には「借りている期間」があります。

ソフト化ハードルの高さと、借りている期間、その合わせ技で「最速ノーカット放送」が実現したように感じました。

舞台そのままの感動をファンに届けようとしてくださる、劇団の努力に感謝しかありません。

忘れずに視聴、録画をしたいと思います。

ノーカット版の放送はこの一回限りの可能性が高いので、絶対に見逃せませんね。

ETERNAL SCENE Collection入りに、思うこと

『バレンシアの熱い花』のBlu-rayが通常よりお安い価格なので、「おや?」と思ったのですが、なんとETERNAL SCENE Collectionでした。

ETERNAL SCENE Collectionはコロナ禍で始まったもので、これまでソフト化されていなかった、3番手以下が主演した舞台が主のシリーズになります。

たとえば一番新しいETERNAL SCENE Collectionは月城かなとさん主演の『THE LAST PARTY ~S.Fitzgerald’s last day~』です。

こちらは月城さんが月組3番手時代の作品になります。

『バレンシアの熱い花』で2番手羽根を背負われた瀬央ゆりあさん主演の『龍の宮物語』も、ETERNAL SCENE Collectionになります。

同じく瀬央さん主演の『ザ・ジェントル・ライアー ~英国的、紳士と淑女のゲーム~』は通常のBlu-rayとして発売されたので、今回もそうだと思っていたのですが。

なぜETERNAL SCENE Collection入りだったのでしょうか。

ETERNAL SCENE Collectionの番手以外のもう一つの特徴は、公演から少しおいて発売されることです。

しかし『バレンシアの熱い花』は、通常と変わらぬスピードで発売されます。

全国ツアーだからというのも、同じく星組の『モンテ・クリスト伯』が通常のBlu-rayであることを考えると、関係なさそうです。

つまり月組時代に2番手を経験せずに番手ぼかしのまま専科に行かれた凪七さん主演作品を、2番手もしくは3番手格としてソフト化するわけにはいかなかったのかな、と穿った見方をしてしまいます。

ETERNAL SCENE Collectionは価格も抑えめです。

おかしな差をつけるくらいなら、「番手なんて気にせず普通に発売して儲けちゃってください」って、ファンとしては思ってしまいます。

以前とは異なり、最近は2番手未満でも普通にBlu-rayが発売されます。

前述した瀬央さんの『ザ・ジェントル・ライアー ~英国的、紳士と淑女のゲーム~』だけではありません。

全ツには出演されませんでしたが同じく星組の暁千星さんの『ブエノスアイレスの風』も、月組3番手時代ですが普通に発売されています。

なぜ『バレシンシアの熱い花』だけ番手にこだわったのか。
非常に気になるところです。
凪七さんも瀬央さんも、正2番手にはなっていないから、ということでしょうか。

作品の完成度と、ファンの熱量

『バレンシアの熱い花』は、宝塚の古典作品です。
一歩間違えれば、古臭い作品になってしまう可能性がありました。
それを主演の凪七瑠海さんの見せる、クラシカルな男役としての在り方が、古き良き宝塚を再現してくださいました。

それに続く舞空瞳さん、瀬央さん、極美慎さんのお三方が星組の熱さを見せつけ、また歌が一段と素晴らしくなったように感じられました。

天飛華音さんも、大きく成長していました。

大劇場公演ももちろん素敵ですが、全員の顔がよく見える全国ツアーもまた、それぞれの熱を直接感じられる魅力にあふれています。

凪七さん主演だからこそ、星組公演だからこそのパッション溢れる素晴らしい作品になっているように感じました。

これだけ完成度の高い作品だからこそ、劇団も「完全な形でファンの手元に残そう」という気持ちになり、最速ノーカットに繋がったと思います。

Blu-rayには少々もやもやが残りますが、スカイステージの放送を楽しみに待ちたいと思います。

最後までお付き合いいただき、ありがとうございました。