宝塚歌劇団の公演の作品の中には、過去に公演された作品を何度も公演する作品もたくさんあります。
そういう作品のことを「再演」と言います。
ヅカファンをしていると、再演作品を観劇したり、DVDで過去の作品を見ることがたくさんあります。
「前回観たからもういいわ」ではなく、再演ならではの楽しみ方を知りましょう。
演じる人が違うと印象も全く違うので、新たな発見がたくさんあって、もっともっと宝塚歌劇が楽しめます。
今回は、宝塚歌劇団の再演作品の楽しみ方をお伝えしたいと思います。
へアルタイル、お衣装の変化
宝塚で沢山再演されている作品といえば「エリザベート」ですね。
毎回トート閣下のヘアスタイルは密かに注目されています。
主演男役さんが鬘の先生と相談しながら思考を凝らしていますよ。
近年だと、月組の珠城りょうさんや花組元トップの明日海りおさんがトートを演じていました。
少し前になりますが2009年月組の瀬奈じゅんさんのトートのヘアスタイルが私的にはヒットです。
再演だと大幅なヘアスタイルやお衣装のチェンジはあまり見られません。
初演と同じか、似た様なデザインのお衣装が多いですね。
ですが、作品通して全く同じなのもありません。
演じるジェンヌさんの個性に合わせて変化するトート像を楽しむことができます。
観劇で細やかな変化を見つけるのは至難の業ですが、GRAPHやル・サンク等の写真を見たり、DVD等を観ている時に気が付きますよ。
新しい楽曲
過去の公演では無かった新しい曲がプラスされている事があります。
私が心に残ったのは、2019年宙組「オーシャンズ11」のオーシャンズ10という楽曲です。
柚希礼音さん蘭寿とむさんのオーシャンズ11も観てきましたが、明らかに聞き慣れない曲だったので、新曲だ!とすぐに分かりました。
ダニー役の真風涼帆さんとラスティー役の芹香斗亜さん2人のナンバーです。
逆に、削られた部分がどこかは分かりませんでしたが。
新しい楽曲がプラスされるのはそうそうありません。
観劇していて新曲に気が付いたら、どこが削られているのかも注意してみると面白いですね。
スターの成長
初演時にはまだ端っこにいたスターさんが、再演を重ねるごとに成長のステップを踏んでいるのを直で感じられます。
例えば現在宙組の2番手にいる芹香 斗亜さん。
オーシャンズ11初演時はベネディクト一味の借金取りの役、
2作目の花組公演時はオーシャンズ一味のライナス役。
そして3作目の宙組公演では、ダニーの相棒ラスティー役。
着実にスターの階段を登っていますね。
しかしこれは、初演時と再演時にそれぞれの組に居なくてはならないので、かなりレアケースです。
演出家の粋な計らい
お芝居だけではなく、ショーの再演もあります。
よくあるのは大劇場で上演した作品を、全国ツアーで再演するパターンですね。
雪組元トップの早霧せいなさんのサヨナラ公演である「Dramatic “S”!」。
その後、望海 風斗さんと真彩 希帆さんのプチお披露目で再演されました。
そしてその時のタイトルは「“D”ramatic S!」
分かりますか?
点々の位置が違いますね。
早霧さんの時はイニシャルであるSに点々が、望海さんの時は彼女の愛称であるだいもんのDに点々が付いてます。
これを発見した時は感動しましたね。
最初から先を見越してこの様なタイトルに決めたのでしょうか?
後から気が付いたにしろ(そんな事は無いか)粋な計らいである事に間違いはありません。
DVDや舞台中継がおすすめ
上記でも述べましたが、観劇しながら細かい変化に気が付くのはかなりハード!
そんな時は、DVDやスカイステージの舞台映像を何度も何度も見てみましょう。
テレビで観る宝塚は、アップで放送されるので客席からは見えない部分も多いですよ。
何回も観てから再演作品を観ると、「あれ?歌の節が違う?」「この人お衣装が違う?」と目に留まりやすいです。
小さな変化に気づいた時の瞬間が、また、たまらなく楽しいのです(笑)!
再演される作品は評判が良く、ストーリーも面白いものばかりです。
演目が発表されて再演があると、この役は○○さんがするのかな?と予想を立てるのも面白いですよ。
同じ作品を違うジェンヌさんが演じていく楽しさ!
これだからヅカファンはやめられない、終わらない、抜けられないのです。沼です。