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宝塚歌劇とその周辺環境激変−それでも不死鳥の如く飛翔−

宝塚歌劇についての雑記

2020年3月2日に、第106期生39人の卒業式が挙行されました。
しかし今回は新型コロナ対策で規模を三分の一に縮小して実施されました。

卒業生総代の平野花奈さんは、「清く正しく美しくの小林一三先生の教えを深く心に刻み、誇り高き宝塚歌劇団の生徒として、より一層精進してまいります。」と凛とした様子で堂々と述べました。

なお、卒業生代表は柴﨑のあん、堀部真未、圓福寺萌花さんでした。

彼女たち39人は、タカラジェンヌとして、デビューする予定で、当初は4月24日月組公演の際ということでしたが、宝塚歌劇のコロナ対策で6月末まで公演中止になってしまったので、予定は未定のようです。

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宝塚歌劇とは

創業者は、小林一三氏ですが、彼の発想の転換が当時としては画期的だったと思います。

1919年に宝塚少女歌劇団が誕生し、1924年に宝塚大劇場が創設されたのですが、もともと阪急は宝塚の地においては、後発企業だったのです。

彼は宝塚の街で温泉開発を進めていたのですが、あくまでも鉄道の旅客を呼び込むためのものでした。

温泉場施設の中の室内プールが男女混泳禁止によって不人気になり、閉鎖されたのですが、小林一三氏の激烈な発想転換でそのプールを改装して劇場にしてしまいました。

そして当時人気のあった男子唱歌隊に倣って、その女子版として宝塚少女歌劇団が生まれたのです。

小林一三氏の見事な逆転の発想が功を奏し、今日の隆盛を誇る宝塚大劇場を生み出したという感じです。

新型コロナウィルスと宝塚歌劇

新型コロナウィルスが宝塚歌劇をも直撃しましたね。

本当に大問題です。

宝塚歌劇の公演スケジュールを滅茶苦茶にしてしまいました。

2月29日から3月8日まで臨時休業。

そして、3月9日に千秋楽である星組宝塚大劇場公演と3月10日に貸切公演である雪組東京宝塚劇場公演を厳重なコロナ対策を行いながら実施したのですが、賛否両論がありました。

宝塚歌劇団はサーモグラフィーまで使い、安全のために懸命に努めたのですが、コロナによってというよりは、過剰自粛の世論に押されて、結局は中止の止むなきに至ったという感じです。

とうとう2020年6月末まで公演中止となってしまって非常に残念です。

宝塚歌劇と宝塚

宝塚歌劇が宝塚の街に何をもたらしているのかということですが、はっきり言って歌劇開演前と終演後にしか人が歩かない街になっているのではないでしょうか。

観客の大半が団体客で、大型バスで、歌劇を観た後は他所に移動してしまいます。

一回の公演に2,500人もの人を集客しているのに、宝塚の街にはお金をおとさないのです。

2003年に、宝塚ファミリーランドが閉園になってから、その傾向がますます顕著になってきました。

宝塚の街もファミリーランドが現存している時は、家族連れで賑わっていました。

5月には、宝塚歌劇大劇場の隣に宝塚ホテルが新装移転するのですが、果たしてどのようにホテルを利用するのか注目です。

宝塚歌劇の今後

宝塚歌劇は、新規に入団してくる106期生の初舞台公演が2020年4月の月組公演で実施される予定でした。

また、雪組と月組のトップコンビの退団公演も計画されていたのです。

それは、雪組の望海風斗真彩希帆が2020年10月11日に退団する予定であり、月組の珠城りょう美園さくらが2021年2月14日に退団することになっていたのですが、結局は延期せざるを得ないでしょう。

公演スケジュールを大幅に見直さなければならない状況になってしまったのです。

未曾有の国難であり、宝塚歌劇にとっても危急存亡の時であると思います。

2014年には創立100周年を祝し、宝塚歌劇は順風満帆でしたが、まさかこのような事態に遭遇するとは思いもよらなかったことです。

最後に

宝塚歌劇を取り巻く状況が大きく変動しています。

コロナの影響で、宝塚音楽学校の合格発表も3月27日にホームページ上での合格発表へと変更されました。

合格者は当日入学説明会に参加して入学手続きを済ませるという形になったのです。

今年の受験者は852人でその内40人合格なので、競争率は21.3倍です。

第108期生として、4月17日に入学式が予定され、2年間の厳しいレッスンを受けた後、タカラジェンヌとして旅立っていくのです。

しかし、現在はその入学式をも延期となっております。

前代未聞のコロナ体験を経て宝塚音楽学校に入学する第108期生は、必ずや次代の宝塚歌劇を牽引していく中心的役割を担って、素晴らしい世界に不死鳥の如く飛翔していくものと期待しています。

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