2019年6月9日、東京宝塚劇場月組公演「夢現無双」「クルンテープ」の千秋楽をもって月組2番手スター美弥るりかさんが卒業されました。
美弥さんは、ほほえみを浮かべながらひとことひとこと丁寧に最後の挨拶をされました。
美弥るりかさんの退団の挨拶の全文をここにご紹介したいと思います。
退団挨拶
幼い頃にこの宝塚という世界に魅了されてから、気が付くと二十年以上もの月日が過ぎていました。
その月日の中で私は奇跡ともよべるほどの出来事・瞬間に何度も出会うことができました。
憧れの方の作品・お役ができた時の喜び、客席と舞台が一体となるあの素晴らしい瞬間、共に笑い共に涙した愛しい仲間たちとの思い出、宝塚の中で私を見つけ応援し続けてくださった皆様との大切な時間すべてが、奇跡のような出来事でした。
そして幼い頃からの夢だった男役として宝塚に存在でき、17年も過ごすことができたことこそが、奇跡なのかもしれません。
憧れゆえの葛藤やぶつかることもありました。
ですが、どんな時もわたしは決して一人ではありませんでした。
心から尊敬し愛する仲間たちがいつもそばにいてくれ、どんな時も私を応援し続けてくださった皆様方の温かいお気持ちが、いつも私の心に優しくそっと寄り添っていてくださっていました。
そんな皆様の温かい思いがあったからこそ、今こうしてこんなにも幸せな気持ちで、この日を迎えることができております。
お一人お一人の温かいお気持ちに心からの感謝の気持ちで一杯でございます。
青春のすべてをかけたこの劇場とのお別れの日に、大切な大切な皆様と過ごせたこの瞬間、この幸せを胸に刻み、宝塚男役美弥るりかの人生を終え、明日からの新しい人生の一歩を踏み出してまいりたいと思います。
皆様、17年間本当に、本当に、ありがとうございました。
大きな大きな拍手が会場から送られました。
美弥るりかさん、ご卒業おめでとうございます。
長い間本当にお疲れ様でした。