タカラジェンヌを育てる学校、宝塚音楽学校。
秋になると、阪急沿線の駅や電車の中に宝塚音楽学校の入学募集の広告が貼られて、あ、今年もこの時期になったのね。とまるで、宝塚周辺の秋の風物詩になっている宝塚音楽学校のポスター。
貼られたポスターを眺めて「いったいどんな子どもたちがこの狭き門に挑戦して、どんな子どもたちが突破できるんだろ・・・」そんなことを考えて電車のポスターを眺める。
もし私が、今、挑戦できる立場だったとしたら、「この狭き門に挑戦するぞ〜!」って気持ちになって、体がそこに向かって動いていくか・・・・・・。
「どうせ無理だし」とか「恥ずかしい」とか「落ちたらショックだし」とか。
そんな感じで、自分に蓋をして、挑戦することにも挑戦しないかもしれないな〜。
なんて、受験する資格もとうに過ぎている40歳過ぎた私が、勝手に妄想して、ちょっぴり自分の勇気のなさにため息・・・・・笑。
今回は、いったいどんな子たちが、この狭き門を突破しているんだろう・・・そこを突破してきたタカラジェンヌを見てきて思ったことを勝手に想像してみました。
もちろん、宝塚受験の募集要項には、
容姿端麗で、卒業後宝塚歌劇団生徒として舞台人に適する方。と書いてあります。
学校の募集資格に「容姿端麗」なんて書いてある学校って日本中探しても宝塚音楽学校だけだと思いますが、容姿端麗も舞台人に適する方もこれって、実は結構曖昧じゃないですか?
要するに中学卒業あるいは高等学校卒業又は高等学校在学中の女性であれば、誰でも受験できる資格があるってことです。
宝塚音楽学校に合格する人はこんな人?
宝塚への思いが強くて、それが審査員に伝わった時
受験資格が中学3年から高校3年までの4回しかない宝塚音楽学校の受験資格。
そんなまだ、自分の思いを表現することすら下手っぴな若い子どもたちが、どれくらい宝塚を好きか?なんて上手に伝えることが難しい!と思います。
でもそれが、審査員に伝わった時は、受かる可能性が高いのでは?と思います。
例えば、今の月組トップの珠城りょうさんのように3回目の受験で合格し、トップまで上り詰める人もいるんです。
他にも何回も不合格になっても、受験に挑戦する方も大勢います。
面接の時に「宝塚への思いが強いか」上手に伝えることができなくても、何回も諦めずに挑戦することで、審査員さんは、それを思いの強さとして評価しているのでは?と思います。
健康であること
受験前の学校の出席日数
宝塚ファンなら、だれでも知っていることですが、宝塚歌劇団の公演システムってとてもハードスケジュールです。
毎日毎日、ハードな公演が続き、公演がない時だって、レッスンが続きます。
しかも絶対に公演に「穴」を開けることは、基本許されない世界です。
それには、「健康であること」が全てだと思います。
どんなに容姿端麗で、技術力もあったとしても、体が弱かったら、続けられない世界。
受験時に提出する願書と共に調査書というものがあって、その中に書いてあるのが「出席日数」
この出席日数はむっちゃ重要なんじゃないかな?
受験前の学校時代に、何度も休んでいる子は、絶対に取らないと思うのです。
私が観劇するようになってから(数年ですが)あんなに一番ハードスケジュールなトップスターさんが体調不良で「休演」って一度もないびっくりな世界。どんな体調管理しているんでしょう。
協調性のある素直な人
上下関係が厳しい世界で、先輩は絶対の世界。
これって、簡単なようで、実は難しいんじゃないかしら?
特に「先輩をたてる」という文化すら崩れてきている今の時代。
自分自身の生活に当てはめてみるとよく分かるけど、例え先輩だろうと、この人嫌だ!!と思ったら反発したり、逃げたり、無視したり・・・笑。
心が柔軟で、素直な人じゃないとできないんじゃないかな?
常に団体行動で、大人数で一つの作品を作る人達です。
調和を乱してしまうほど強い性格の人の集まりでは、きっとあんなに人を感動させるいい作品は作れない。
多分、みんなとても素直で、心が柔軟で、協調性のある子たちなんだろうな・・・と思うのです。
荒削りな原石
宝塚音楽学校の校長先生のインタビューに「荒削りな原石がほしい気持ちもある」「https://www.sankei.com/entertainments/news/171014/ent1710140003-n2.html
荒削りな原石・・・・・いやぁ、これも難しく曖昧な表現だ・・・・・。
磨けば光るダイヤモンドの原石
審査員はこの原石をどうやって見分けるのでしょう。
何万人という受験生を見て、何千人というタカラジェンヌを育ててきた審査員にしか探せない「原石」。
いや、みんな原石だと思うのよ。
でも磨くのは宝塚という環境かな〜?と。
磨かれていく宝塚の環境のなかで、先程書いた反発せずに「素直に磨かれていける子」かどうか???
こればかりは、挑戦してみなければ、わからない!
とにかく、挑戦するしかないのだ!
「挑戦してみたい!」と実際にその時に体が動いた人にしか、合格の切符を手にすることができない。
まずは一歩踏み出してみる。その一歩は何か?
まずは願書を取り寄せることじゃない?
ちょうど今、願書販売していることだし、一歩踏み出してみたら?
(別に宝塚の回し者でもなんでもありません笑)
さて、そんな私も、自分に蓋をして「恥ずかしい」とか言ってないで、何か新しいものに挑戦してみようかな・・・と思いながら、ポスターを横目に阪急電車を降りる。