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鳳月杏のコンデュルメル夫人。これぞトータルビューティー。

観劇レポ

2019年2月8日、宝塚大劇場にて開幕した花組公演『CASANOVA』。

華やかな衣装と、イケメン揃いの男役さんたちに美女揃いの娘役さんたち。

このマリアージュがなんとも絶品!

ヘアスタイルもそれぞれのこだわりが詰まった逸品という感じで、舞台上がとにかくキラキラと輝いています。冬の風物詩と化しつつある、そこかしこの立派なイルミネーションにも増して、輝いています。

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異彩を放つ美魔女。それが男役の鳳月杏だった!!!!

オペラグラスを高速スクロールさせるかのように、舞台の隅から隅まで見回したかと思えば、突然ピタリとロックオンしちゃったり…。

本当に大忙しの、『CASANOVA』観劇なのです。

そんな中、良い意味で異彩を放つ美魔女が。

そう、鳳月杏のコンデュルメル夫人です。

ちなみに鳳月杏さんは、92期生の男役さんです。(→92期生一覧

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かつて筆者は、男役さんを大変勝手ながら、独断と偏見だけで4つのカテゴリーに分けてみたことがあります。

まず、
カテゴリー1;フェアリー系と呼ばれる中性的なタイプの方。
カテゴリー2;思わず惚れてしまいそうなリアルメンズタイプの方。
カテゴリー3;1と2の両刀使いで独自の世界観を繰り出す方。
カテゴリー4;1と2、どちらとも言えないけれどこちらも独自の世界観

を繰り出す方。という4カテゴリーだったのですが(笑)

これまでの筆者の中での鳳月杏という男役さんは、どちらかというと「カテゴリー2;思わず惚れてしまいそうなリアルメンズタイプの方」でした。

『Me and My Girl』でジャッキー役をされたことがありましたが…!

果てしない美脚は重々承知しておりましたが…!

それでも鳳月杏=骨太な年上彼氏系男役だったのです、私の中では。

それゆえ、今となっては土下座では済まされないほど、大変失礼ながら、

そんなちなつさん(鳳月杏さんの愛称)が、夫人⁉︎

しかもれいちゃん(柚香光さんの愛称)の奥様⁉︎

え、まさか…ネタ系…?

これが配役発表時の正直な感想でした。

それも、配役発表後に月組への組替えが発表されるというまさかの展開。

もうちなつさんの花男姿は見られないのかぁ…。なんて思った人も少なくなかったのではないでしょうか。

そんなこんなで、不満、ではないけれど、手放しで期待するという気持ちとは若干違う、少々複雑な心境で迎えた観劇当日。

男役が女役を演じる宝塚マジック

しかし、これこそが宝塚マジック(と、勝手に呼んでいます)。

男役さんが演ずる女役というのは、なぜあんなにも惹きつける魅力があるのでしょうか⁉︎

宝塚には男役さんと娘役さんがいるのだから、女性の役は娘役さんにさせてあげてよ〜なんて思う気持ちもないわけではない一方で、筆者が異様に大好物なのが、《男役さんが演ずる女役》なのです(笑)

この宝塚マジックのからくりはきっと

  1. 普段男役の方が女役を演じているというプレミアム感
  2. 元々は男役も女役も関係なく、全員が宝塚音楽学校の応募資格である「容姿端麗」な女の子たち
  3. 結局イケメンと美女は表裏一体
  4. 人の心を「釣る」という行為に性別は関係ない

この4点から成り立っていると思われます。

さて、本題の鳳月杏のコンデュルメル夫人。

これは極めて、類稀なる、美女。

深くスリットの入った細身のブラックドレスを身にまとい、そのスリットからのぞかせる美脚はまさに天下一品。

涼しげかつどこか憂いを秘めた妖しい美貌。

ビジュアル面においてはいわゆる「美魔女の定義」と「鳳月杏演ずるコンデュルメル夫人」が完全一致しているかのよう。

もし辞書に「美魔女」という語彙が掲載されているのだとすれば、そこに「鳳月杏のコンデュルメル夫人」という文言があるべきだ!と断言したいほど(笑)

彼女の夫である柚香光演じるアントーニオ・コンデュルメル・ディ・ピエトロ氏は、彼女が黒魔術に取り憑かれていると言ってそれを拒んでいるようですが、黒魔術に心酔していようがいまいが、この美しさにとにかく惹かれてしまいます。

そして何よりスゴイのが、ビジュアルもさることながら、男役さんであることを微塵も感じさせない極上のファルセット。

その美声を高音低音問わず自在に使いこなす秀逸さがスゴイのです。

劇場中がもう彼女の虜になる1曲と言っても過言ではないでしょう。

冷静になって考えれば、「え、怖い…」と思うような思考と言動をなさるお方でもあるご夫人ですが、それでも惹きつけられる、絶対的な魅力の持ち主なのです。

こんなちなつさんを拝見できて、本当に幸せだなと思います!

月組組替え後初の舞台はまさかまさかの花組公演『恋するARENA』特別出演となるようですが、月組でのご活躍にも期待大ですね!

著者;有田だりあ