コロナ禍の中で、長い公演中止期間を終えてやっと再開した宝塚歌劇団の公演でしたが、再び中止となったり再再開となったりと日々変化があり、先のことは予想ができない状況になっています。
再開が感動的だっただけに、ここにきての中止は本当に悲しくて7月までの中止期間よりも辛く感じます。
今後も、しばらくはどうなるか分からないという不安(今日は公演ができてもいつ中止になるか分からない)が続くのだと思うと、気持ちが落ち込みました。
スカイステージで元トップスターの方々に励まされました!
そんな時に、ふと見たスカイステージの番組「OGエンターテイメントTV NABI」。
普段はOGの皆さんの公演などを紹介する番組ですが、今回はスペシャルメッセージと題して、4人の元トップスターの方からのメッセージがありました。
汀夏子さん・麻実れいさん・安寿ミラさん・真琴つばささんの4人の方のメッセージでした。
汀夏子さん
まず最初の汀さんの「宝塚ファンのみなさまには、我慢を強いられて、寂しい時をお過ごしでしょう?」という呼びかけ、その心から心配してくださっている気持ちのこもった呼びかけだけで、もう胸がいっぱいになり涙が出ました。
お気持ちそのままに優しく声をかけてくださったことがうれしかったのです。
麻実れい
麻実さんは「自粛中も楽な生活をしないように、いざという時ぱっと動けるように」公演の再開に備えた生活をされているそうです。
10日しかできなかった舞台「アナスタシア」の楽曲を歌ったりして、1か月半積み上げてきたものを無駄にしないようにというお言葉にさすがと思いました。
そして「もうちょっと自粛が続きますが、楽しいことや夢をみつけて、楽しんでがんばりましょう」と呼び掛けられ、私は前向きな気持ちになってきました。
安寿ミラ
安寿さんは、数年前からシャンソンを始めていて、自粛期間はフランス語の勉強をされていたそうです。
退団後は宝塚の振り付けを楽しんでやっているけれど、コロナが収まったら振り付けだけでなく、追及してきた男役のことを現役生に伝える機会を持てたらという言葉がありました。
コロナをきっかけに宝塚について深く考えることがあったのでしょうか。
「我慢してきた分、たくさん観にいってあげてください。今後も呼ばれたら振り付けやります。宝塚は一つですので、ともに頑張っていきましょう。」というメッセージをくださいました。
真琴つばさ
そして、真琴さんの「スカイステージがあって本当によかった。止まった時間をスカイステージが動かしてくれている。」という言葉に本当に共感しました。
新しいステージが止まっていても、過去のなつかしい映像を見られたり、生徒さんの最近のお話を聞けたりするだけでうれしく、寂しい気持ちが救われました。
「百年たった時、この期間に一生懸命やってきた生徒の力、それを支えてくださったファンのみなさんの力が、未来の宝塚の支えになっていると思う」真琴さんの言葉に、まさに今ファンが未来の宝塚へとつなげる力になるのだと気づかされました。
4人の方のメッセージを聞いていて、気持ちが前向きになりました。
そして、奇跡的に公演中の宙組の「壮麗帝」のライブ配信を見ようという気持ちになりました。
実は、宙組は縁がなく、ほとんど観劇していません。
桜木みなとさんや和希そらさんを知っている程度です。
けれども、当時ただ一つ公演できていたこの奇跡の「壮麗帝」が宝塚歌劇の未来へつなぐ希望の灯のように思えてきて、見なければという気持ちになりました。
宙組「壮麗帝」ライブ配信を観て
8月18日、ライブ配信で宙組公演「壮麗帝」千秋楽を観劇しました。
普段はさわやかな笑顔が印象的な桜木みなとさんですが、すっかり大人の男役さんに成長されていました。
皇帝としての強さ・大きさが感じられスターのオーラに満ちた舞台姿に見とれてしまいました。
2番手役の和希そらさんは一歩引いた渋い演技が素晴らしく、普段の明るいイメージとは真逆の役を見事に演じていらっしゃいました。
気持ちの入った歌も聞きごたえがあり、ダンスだけでなく芝居も歌も素晴らしいスターということを知りました。
後半の二人の戦いの場面は、二人の気迫ある演技により見ごたえのあるシーンとなっていました。
最後の挨拶では、桜木さんも「公演できたことは奇跡で一生忘れません」とおっしゃり、後ろに並ぶ多くの宙組生の頬から涙が伝っていました。
本来なら3月に公演する予定だったものが8月になり、しかも東上するはずが梅芸のみになりたった5日間の公演となってしまったこと、さらにはたった5日であってもいつ中止になるかわからない中での公演。
宙組生のみなさまが演じられる喜びの中、集中して演じていらっしゃったことでしょう。
大変すばらしい舞台を観ることができました。
宝塚の歴史の中で奇跡の舞台をライブ配信で観られたという感動がありました。本当に心から観てよかったと思いました。
最後に
星組東京公演は21日から再再開されています。
雪組の「炎のボレロ」も29日から振替公演が決まりました。
どうか何事もなく公演されることを祈ります。また、花組の再再開も待たれます。
通常公演になるまではまだまだ時間がかかりそうです。
劇団はおそらく損失が続くでしょうし、タカラジェンヌのみなさんは緊張感の中での稽古・公演となり精神的にも大変なことと思います。
私などできることは限られてしまいますが、宝塚歌劇が次の未来へつながるように応援していきたいと思います。
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