コロナウィルスの第6波によって再び宝塚歌劇団も公演中止が相次ぎ、初日すら迎えられなかった雪組公演『ODYSSEY』や、東京での新人公演がなくなってしまった『元禄バロックロック』。
和希そらさんは『ODYSSEY』が雪組デビューでしたし、花組新人公演メンバーもこれが最後という生徒さんもいたことでしょうし、いろいろなことが番狂わせになって、生徒さんもファンも先が見えない不安を抱えていらっしゃると思います。
しかし、劇団は待ってくれません!
こんな状況をまだしっかり受け止めきれていない私たちに新たな爆弾が投下されました!
組替えです!
しかも、月組の3番手格である暁 千星(あかつき ちせい)さんの星組への組替えというビッグニュースでした。
現在の星組は、前回の公演で2番手格だった愛月ひかるさんが退団されてから実質的な2番手は不在となっていますので、次期2番手候補としての組替えであると判断していいと思います。
各組の2番手格の面々を見てみると、花組の永久輝せあ(とわき せあ)さんが97期生で最下級生です。
つまり、2番手格を努める生徒さんの中では98期生の暁さんが最下級生になりますので、「ついに98期の時代が!」という感じがしますね。
そこで98期生の魅力を改めて掘り下げてみようと思います!
各組に98期路線スターが布陣!
98期生といえば、95期に続く「大豊作の期」と言っていいのではないでしょうか。
各組で活躍している98期生を順に見ていきましょう。(→98期生一覧)
花組
飛龍つかさ(ひりゅう つかさ)
入団時の成績:10番
新人公演:2016年(研5)『ME AND MY GIRL』にて2番手役・ジョン卿
2017年(研6)『邪馬台国の風』にて初主演
2018年(研6)『ポーの一族』にて2番手役・アラン
別箱公演:2019年(研8)『Dream On!』(バウホール) メインキャスト
月組
暁 千星
入団時の成績:首席
新人公演:2014年(研3)『明日への指針』にて初主演
2015年(研4)『1789』にて主演
2016年(研5)『NOBUNAGA』にて主演
2018年(研7)『エリザベート』にて主演
別箱公演:2015年(研4)『A-EN』(バウホール)にてW主演
2017年(研6)『Arkadia』(バウホール)にて主演
2022年(研11)『ブエノスアイレスの風』(ドラマシティ・日本青年館)にて主演(予定)
雪組
綾 凰華(あや おうか)
入団時の成績:6番
新人公演:2016年(研5)『こうもり』にて2番手役・アイゼンシュタイン侯爵
2016年(研5)『桜華に舞え』にて2番手役・衣波隼太郎
2017年(研6)星組→雪組へ組替え
2017年(研6)『ひかりふる路』にて初主演
2018年(研7)『凱旋門』にてW主演
2018年(研7)『ファントム』にて主演
星組
天華えま(あまはな えま)
入団時の成績:3番
新人公演:2016年(研5)『桜華に舞え』にて初主演
2017年(研6)『スカーレットピンパーネル』にて主演
2017年(研6)『ベルリン、わが愛』にて2番手役・エーリッヒ
2018年(研7)『ANOTHER WORLD』にて主演
2019年(研7)『霧深きエルベのほとり』にて2番手役・フロリアン
宙組
瑠風 輝(るかぜ ひかる)
入団時の成績:5番
新人公演:2015年(研4)『王家に捧ぐ歌』にて2番手役・ウバルド
2016年(研4)『シェイクスピア』にて初主演
2016年(研5)『エリザベート』にて主演
2017年(研6)『神々の土地』にて主演
2018年(研7)『異人たちのルネサンス』にて主演
別箱公演:2019年(研8)『リッツ・ホテルくらいに大きなダイヤモンド』(バウホール)にて主演
娘役も超実力派で大活躍!
5組でこんなに華々しく活躍する98期男役陣ですが、娘役陣もかなりのスター揃い。
- 宙組 遥羽らら(はるは らら)さん(2021年に退団)
- 雪組 真彩希帆(まあや きほ)さん(2021年に退団)
- 雪組 星南のぞみ(せいな のぞみ)さん(2021年に退団)
- 星組 有沙 瞳(ありさ ひとみ)さん
特に真彩さんと有沙さんは圧倒的な実力の高さを持ち、在団中である有沙さんの今後も注目されています。
98期生は2022年4月で研11。娘役としては充実期に入っていますが、有沙さんは池田泉州銀行というビッグなスポンサーもついていることですし、なんとか報われてほしいです。
98期生で一番乗りの2番手就任へ期待
暁さんの上には鳳月 杏(ほうづき あん)さん、下には風間柚乃(かざま ゆの)さんというビッグスターが控えている月組。
月組は昔から「芝居の月組」と言われていますので、どっしり落ち着いた個性のスターさんが多く揃っている印象です。
その中でも暁さんはベビーフェイスで、ショースター。
アイドルのようなキラキラした魅力を持つスターさんですので、同じカテゴリーと言える礼 真琴(れい まこと)さんをサポートするにはピッタリのように思います。
別箱公演『ブエノスアイレスの風』で東上を果たし、これで羽根を背負える条件も揃いました。
しかし、星組には現在、瀬央ゆりや(せお ゆりや)さんがいますので、組替え後しばらくは、花組の水美舞斗(みなみ まいと)さんと永久輝せあさんのように、2人で同じ大きさの3番手羽根を背負うような気もします。
瀬央さんのほうが暁さんよりも3学年上級生ですが、新人公演主演回数や、暁さんは既にバウホールを卒業しているなど、実績として見れば暁さんのほうが豊富です。
2番手3番手不確定という時代に突入した宝塚で、星組がどのような布陣になっていくのかしっかり見守りたいですね。