8月18日から、宝塚大劇場で月組公演『フリューゲル/万華鏡百景色』が始まりました。
月組トップコンビも充実期を迎え、これまでに様々な役柄を演じて月組の安定的な人気を築いてきました。
今回の演目の見どころは…近年はショー作品を手掛けることの多い齋藤吉正先生が、久しぶりにオリジナルのお芝居を作ったということ。
そして、宙組で別箱公演を2作品発表し、どちらも大絶賛をされた栗田優香(くりた ゆか)先生がついに大劇場デビューするということ。
さらにそれが、まさかのショーデビューだったということ!
この時点で既に3つもトピックスがあり、注目の集まる公演となっています。
久しぶりの齋藤作品をより楽しむために、今回の時代背景となっている東西ドイツについて一緒に学んでみましょう!
ドイツが東西に分断された理由は第二次世界大戦の敗戦
ドイツという国はヨーロッパ大陸の真ん中にあるため、いつの時代も侵略者の標的でした。
そのせいで、これまでに何度も分割・合併を繰り返し、現在は「ドイツ連邦共和国」という正式名称の民主主義国家となっています。
そうなる前の直近のドイツの紛争と言えば、「ベルリンの壁崩壊」と言われる出来事。
落書きだらけのベルリンの壁を、若者たちが破壊している映像をよく目にしましたよね。
「ベルリンの壁崩壊」という言葉と、あの映像だけは知っているけど、それが世界的にどんな意味があったのかまではあまり知らない人も多いようです。
ベルリンの壁は、西ドイツと東ドイツを分断していた国境線のようなものでした。
なぜドイツが西と東に分かれてしまったのかというと、第二次世界大戦の敗北によるものです。
日本もドイツ側の立場だったので、第二次世界大戦に負けた日本はアメリカ(GHQ)の監視下に置かれることになりました。
そしてドイツも勝利国からの干渉を受けることになりますが、アメリカという1国に支配された日本とは違い、ドイツは複数の勝利国に「山分け」されることに。
ドイツの西側半分をアメリカ、フランス、イギリスの3国で支配、東半分をロシア(当時はソ連)が支配することになりました。
西ドイツと東ドイツ、命運の分かれ目
では、なぜ西と東に分かれたことがそんなに大きなことなのでしょうか。