スポンサーリンク

紅ゆずるサヨナラ特別番組「退団したら戻ってくることはできない」

宝塚スカイステージ情報

卒業間近の星組トップスター紅ゆずるさんの宝塚スカイステージの特別番組を見ました。

宝塚歌劇団を愛し、皆さんを喜ばせるためなら何でもやる、そんな愛すべき個性派トップスター紅ゆずるさんの特別番組について印象的な内容を中心にお伝えします。

スポンサーリンク

千秋楽の一日を振り返る

千秋楽の入り

千秋楽の入りで涙した紅ゆずるさんの姿が映し出されました。

「星組生のパフォーマンスがすべてあたたかくて感動した。」

「もう最後なんだな~、と思うのは前日とか前楽で、千秋楽当日はイベント事や挨拶回りなどがあって、寂しさというより楽しんだという感じでした。」

サヨナラショーについて

「紅子は大劇場デビューしていないので、絶対出てくるべきだと思った。ずっと泣きっぱなしのショーよりも、楽しんでもらいたい、こんな楽しい演目もあったよね、と笑って終わりたいという気持ちだった。」

「トップさんがサヨナラショーで銀橋を渡りながらバラの花を投げるというのは、以前はよくあったが最近ないので、やりたい!と思ってやらせてもらった。東京では、もっとうまいこと投げられるようにしたい。」

銀橋からバラを投げる映像が流れましたが、確かにちょっと投げにくそうにしていらっしゃいました。

最後の挨拶

 「紋付緑の袴にしたのは、宝塚の一生徒として挨拶がしたかったから。絶対紋付正装で!!」

挨拶の映像が流れました。

「今、私がここに立たせていただけているのは、あきらめなかったからです。」(大拍手)

「でも、あきらめなかったのは、端にいる私を応援してくださるファンの皆様がいてくださったからです。」

ファンの方への感謝の気持ちにあふれる挨拶の言葉です。

「泣かないつもりだったけれど、綺咲が泣いたので、私も泣くのを我慢するのをやめようと思った。」

「いつもの千秋楽は、組の代表として挨拶するから緊張しているけれど、この挨拶は私個人の挨拶だから、じっくりと客席を見ることができた。初舞台の時も客席をじっくりと見たことを思い出していた。」

「『あーちゃんが相手役でよかった』この発言は、お客様の前で言うことで証拠として残るから、あえてあの場で言った。」

「すごい幸せな退団の仕方をさせていただいている、こんな愛を一遍に受けることって、一生分の愛をいただいて、今後どうしたらいいのか?っていうくらいです。」

宝塚人生の振り返り そして、星組生全員からのメッセージ

これまで、いろいろなトップスターさんのサヨナラ特別番組を見ましたが、組子全員のメッセージはなかったと思います。

これも紅さんの希望だったのでしょう。組子全員が出演できるようにという紅さんならではのお気持ちが感じられました。

宝塚人生を振り返る

成績がよろしくなくて・・・でも成績のわりには使っていただいたと思う。

研5の時の「さくら」は、谷先生の演出だったが、プロローグもフィナーレも出してもらえなかった。

自分は向いていないのか?と初めて思った。今から思うとこの時期が大切な時期だった。とても心が動いていた時期。

「アンナ・カレーニナ」

オーディションの時は、コスチャの歌を歌ったのだが、植田景子先生にカレーニンの歌も歌えるかと聞かれた。

配役が発表になって、カレーニン役になったのでびっくりした。

通し役が初めてで、ワークショップとはいえ二番手の役で。

自分のカレーニンをひたすら突き詰めて、別のグループの美弥るりかのカレーニンと全く比べることもなく、寝ても覚めてもカレーニンのことを考えていた。

それが全く苦でなく、幸せでしょうがなかった。与えられることの幸せ。

「スカーレットピンパーネル」

ピンパーネル団に入っていたことにまず驚いた。

疲れて寝ていたある日、劇団から電話が何度もかかってきていたが、音が出ないようにしていたので気が付かず、11時ごろようやく気が付いたら着信履歴がすごくて、電話したら「もう発表しちゃったけど、新人公演主役だから」って言われて、自分が知らないうちに「おめでとうメール」もいっぱい来ていた。

今まで一人で銀橋を渡ったこともないし、一人で歌ったこともない。
安蘭けいさんに一から百まで教えていただいた。

「メイちゃんの執事」

スカーレットピンパーネルの新人公演ができたから、できる!ということを頼りに思いだけでやった。漫画を穴が開くほど読んだ。

「風と共に去りぬ」

ちょうど体調が悪くて、体調が悪いと気持ちも落ちる。
谷先生にめちゃくちゃ怒られて、それがあったから頑張れた。

「スカーレットピンパーネル」

 一番うれしかったのは、とうこさんから新人公演にお借りした指輪をこの公演でもお借りできたこと。仕掛けの指輪で、回すと紋章がついている指輪。

「ANOTHER WORLD」

 谷先生が紅さんでぜひやりたいと言っていると聞いて、なんで?と思った。

今まで怒られてきたので。でも、本読んだら、面白くて爆笑した。

お稽古しているうちに、煮詰まってきて、私たちも慣れてきて誰も笑わなくなり、初舞台生が見に来た時も真顔で、「面白くないのかな?」と不安になった。

初日のお客様の笑い声を聞いて、よかった~~、ドッカンドッカン笑ってくださってよかったです。

台湾公演

 プレッシャーがすごかった。でもお稽古してたら楽しくなってきた。

台湾で有名な「Thunderbolt Fantasy」なので、お化粧でどれだけ似せるか、しゃべり方やしぐさなどもイメージに合わないと言われないように命がけ。ベルばらの初演の時の方の苦労や思いがわかるような気がした。

そして退団発表の記者会見の様子も流れました。

「宝塚音楽学校は狭き門、入れなかった人の分も背負って舞台に立っているということを伝えていきたい。退団して、もう一度入団できるなら入団したいくらい好きです。」

涙ながらに語る紅さんの宝塚愛が溢れました。

「鎌足−夢のまほろば、大和し美し−」

中大兄皇子側からではなく鎌足側からのお芝居を生田先生でやってみたいとお願いした。やらせてもらえて幸せだなぁと思いながらやっていました。

「GOD OF STARS-食聖-」

紅さんにぴったりと言われた。悪い役をしていると生き生きしているとも言われた。

最後は笑って終わりたい。

宝塚人生を振り返って

「標準」「普通」が最も似合わない私が、自分にしかできないものって何だ?と追及してきた。

自分の強烈なキャラクターと宝塚への思いがブレンドしてお客様にお届けするということが今叶っていて大変うれしい。

力一杯精神・あきらめない精神・絶対に楽しんで帰っていただきたい、それだけでずっとやってきた宝塚人生です。

何十回、何百回やって最終的にできるんだから、じゃあできるまでやったらいいじゃないかの精神。

徹底的にやってもできなかったら、あきらめる。

退団はいつでもできる。
でも退団したらもう戻ってくることはできない。

やめることはいつでもできる。あきらめることはいつでもできる。

やり切ってから、その道を選ぼうと思っていた。

ここまであきらめずにきてよかったと思います。

相手役綺咲愛理について

相手役になる前は、彼女のことをけっこう怒ってきていた。小言です。

必ず出てくる子だと思っていたので。

「ちゃんと気を使えないとだめ」「人の気持ちがわからないとだめだよ」

すごく怒ったこともある。

相手役に迎えた時は、戦友になろうと思った。

一作一作強くなって成長してきた。

お互いに信頼できる相手役です。

星組について

相当にぎやかな組、横でお稽古中の他組に「シ~!」って言われる。

体育会系、一つのものに向かっていく力が強い。代々伝えていってほしい。

香盤をよく見るのですが、それは組子のメンタルを知るため。

場面に入れなかった子の気持ちとか役付きの悩みとかわかるから。

与えられた場面でいかに魅力的であるかが大事。たくさん出ていても魅力的でなければ意味がない。

どんな場所でも魅力的であれば必ず人は見てくれている。

結果はすぐには出ないが、1年後2年後にあの場面がよかったからと次につながる。

宝塚に出会った時の気持ち・初舞台の気持ちとか原点を鮮明に覚えておくことがすごく大切。

最後に紅ゆずるにとって宝塚とは?

「奇跡の場所」

ここまでこれたのは周りの人・ファンの方のおかげ、自分もがんばった、全部が全部奇跡を呼んで私がこの位置にいる。

そもそも宝塚に入れたことが奇跡。もう一回受けたら落ちます。(笑)

皆様へのメッセージ

二度と戻らない時間を一分一秒を大切に今のこの自分の環境、この舞台をこの役をすべてを楽しんで、皆様に楽しんでいただけるように、もっともっとすごいエネルギーとパワーでかんばります。

これほど個性的なトップスターは、私の知る限りではいなかったと思います。

紅さんだからやれた演目も多かったように思います。

何事にも努力を惜しまず、走り続けてきた紅さんだから、最後の最後まで個性的に私たちを楽しませてくださることでしょう。