2021年も終わりに近づいたクリスマスイブに宝塚ファンを騒がせた、来年の宙組大劇場公演のお知らせ。
LDH JAPANの所属タレントが多く出演する、男たちの闘いを描いた『HIGH & LOW』の新作を上演するというニュース。
今回は、『HIGH & LOW』を全く知らなかった筆者がドラマシリーズ(1・2)と1作目の映画を見た経緯、そして宝塚ファンにおすすめできるポイントをご紹介します。
自分に関係のあるコンテンツとは思っていなかった
筆者は正直、LDH JAPANについてはダンスや歌に特化したかっこいいお兄さんたちが沢山いる、くらいの認識しかありませんでした。
そのため、『HIGH & LOW』もたまに熱狂している人を見かけるものの、全く見たことがなく…。
決して苦手意識を感じていたわけではないのですが、自分には関係のないもの、としか思っていませんでした。
なんとなくドラマを見始める
しかし、宙組で上演されるとなると話は別です。
なるべく世界観を理解し、ポスター発表や配役発表のある度にあれこれと思いを巡らせたいのが宝塚ファン。
これまで無縁だったコンテンツですが、予習として映像作品を見ることにしました。
見る決意はしたものの、『HIGH & LOW』は宝塚のページにも “2020年までにシリーズ5作が放送される他、2016年より公開された映画シリーズは作品数にして7作” と書いてありその膨大な量に一瞬ひるみます。
とりあえずゆっくり見ていこうと、シリーズ1作目であるドラマから見始めました。
(正式名称:HiGH&LOW THE STORY OF S.W.O.R.D. シーズン1・2)
見るのをやめられない
1話目は喧嘩の場面が多かったので、内容があまり入ってこず…。
かっこいいのはとても良くわかるのですが、このままドラマ全20話ずっとこんな感じだったらどうしよう…と少し不安になりました。
しかし、2話目からストーリーがはっきりしてきます。
それぞれの登場人物の考え方や性格、関係性、メインとなる山王連合会をはじめとした5つのチームの個性。
その全ての輪郭がはっきりとしてくることで、作品の面白さがどんどんわかるようになっていったのです。
軸となるストーリーもあり、ついつい続きが気になって見続けてしまい、その内に登場人物それぞれの魅力もわかって楽しくなってきました。
そしてついつい一気にシーズン1を全て見てしまいました。
その後シーズン2も見終わり、映画版『HiGH&LOW THE MOVIE』を視聴。
ドラマを経て見る映画版はまさにお祭り騒ぎ!派手な場面の連続と、ドラマ版で気になっていた部分を解決させるストーリーで非常にすっきりしました。
宝塚ファンが『HIGH & LOW』を楽しめるポイント
それでは、『HIGH & LOW』を楽しんだ筆者が、あくまでも個人的に、“こういう部分が宝塚ファンに受け入れられるのではないか?”と思ったポイントをご紹介します。
チームワークや人物同士の関係性
宝塚は、大勢でひとつの舞台を作り上げるそのチームワークにもしばしば感動させられます。
上級生と下級生・同期同士、同じ組内でも組をまたいでも、一緒に壁を乗り越えたエピソードや仲良しエピソードなどがあるとすごく嬉しくなりますよね。
『HIGH & LOW』も、メインとなる5つのチームやその他のチーム内にはさまざまな背景やドラマがあり、チーム内の人間関係だけでなくチーム同士の関係性も見もの。
それらの熱い友情や、敵対し合いながらも時には信頼関係を見せ共闘する様子に、宝塚ファンも見ていて熱いものを感じるのではないでしょうか。
群衆シーンをはじめ派手な演出
ジャンルとしてはいわゆる不良ものなので、見せ場はやはり喧嘩です。
暴力はちょっと…と感じる人もいるとは思うのですが、思いっきり殴り合っていてもそこまでリアリティは感じにくく、いかに登場人物をかっこよく見せるか、の演出に過ぎない、という感じです。
全体的に、リアリティを追及するというよりは、とにかく群衆を使った“現実ではあり得えない派手な演出のオンパレード”を楽しめるので、闘いの場面をダンスで表現したり、心情を歌で語ったりする宝塚の演出が好きな人でも受け入れやすい気がします。
そういった面で、宝塚に馴染みのない『HIGH & LOW』ファンの方々も宝塚歌劇版を受け入れやすいのではないかな?と、あくまでも憶測ですが感じました。
予習した方が絶対楽しい
今回は『HIGH & LOW』を予習してみて私が感じたことをご紹介しました。
宙組公演はおそらく予習しなくても楽しめる作品になるとは思いますが、気になる場合はまずドラマ版の視聴をおすすめします。
個人的にはとても面白かったです。
そして、ドラマ版を見終わったあとの映画版があまりにも楽しかったので、ドラマを見たなら映画版まで見てしまいましょう。
逆に、さくっと雰囲気だけでもつかみたい!という場合は映画版だけ見るのも良いかもしれませんね。
(ライター:霧村さえ)